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駐在員のこれからの課題。「独学力」を備え、自分自身をアップデートできるかが鍵

こんにちはよしです。昨日はタイ、ベトナム、オランダそれからイギリス4カ国で駐在員オンライン飲み会を開催しました。飲みながらも結構真剣な話題に発展したので、その件について書いてみたいと思います。

✓駐在員の泥臭い仕事。10年20年前の手法を用いて、「当たり前のことを当たり前にできるように現地で指導する」

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駐在員は何かしらのミッション、Roleを持って現地に赴任する事が多いですが、いずれにしても現地メンバーに指導するケースが多いでしょう。日系企業であれば、部門にかかわらず日本特有の仕事のやり方をOff-JTおよびOJTを通じて教えます。製造業の「ものづくり」伝承はその典型かもしれません。

いづれも現地のレベルアップにつながる為、会社的にはプラスになることをやっています。これは知識や技術を備えた駐在員が、現地にもたらす成果の一つと言えるでしょう。

一方、その日本特有のやり方と言うのは、日本では既に構築されているものであり、全く真新しいものではありません。下手をすると日本では10年20年位前の手法を海外に展開すると言うケースも少なくありません。

例えば、製造業の中で現場改善の手法で有名なTPMというプログラムがあります。これは日本の製造現場では10年20年ほど前から取り入れられている手法です。これを今から海外に展開していく企業も多いのではないでしょうか。

このようなケースはまだまだ発展途上の国(例:東南アジア諸国)に赴任した場合に比較的多く、このアプローチ自体は現場を改善する為には必要なステップと言えます。このようなプログラムを取り入れることによって「当たり前のことを当たり前にできるように現地で指導すること」も、泥臭くは見えますが、駐在員の大きな役割なのです。

✓駐在員としてのジレンマ。会社の為かそれとも自分の為か?

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10年20年ほど前の手法であろうが、何かを誰かに伝えることが好きな人にとっては全く問題ない役割だと思いますし、逆にやりがいを感じるでしょう。それによって現地社員が成長し、その社員が現地会社を支えてくれるのであれば尚更幸せなことだと思います。会社としても大成功の駐在戦略といえるでしょう。

一方、次のように考え、不安になる駐在員もいると思います。

✔︎やりがいのある仕事だけど、自分にとっては新しい知識やスキルが身につかない
✔︎テクノロジーの進化で、日本や途上国は新しい技術を仕事に取り入れている
✔︎結果、日本へ帰任したときに、自分は「浦島太郎」になっているんじゃないか?

現在はテクノロジーの進歩が圧倒的に速く、更にコロナの影響によって日本のビジネスを取り巻く環境も大きく変わりつつあります。そして、その変化のスピードも、昔と比べ圧倒的に早くなっているのです。

つまり、駐在員が「浦島太郎」になってしまうスピードも、昔と比べ圧倒的に早くなっているのです。これは駐在員があまりまだ気づいていない事実だと思います。

✓「独学力」を備え、自分自身をアップデートできるかが鍵。会社のみに依存する生活を変え、情報のアンテナを複数持つ


なんだか少し不安になるようなことを書いてしまいましたが、決して海外駐在が自分のためにならないと言いたい訳ではありません。海外駐在で得られる経験は計り知れないものがあり、それは私自身7年の駐在経験を経て、間違いなく断言できることです。

ここで言いたいのは、テクノロジーの進化やコロナの状況を鑑みると、これからは駐在業務の「1本足打法」のみでは簡単に「浦島太郎」になってしまうので、会社のみに依存する生活を変え、情報のアンテナを複数持つことがM U S Tだと思うのです。

つまり、「独学力」をどれだけ備えているかが鍵となります。テクノロジーの勉強含め、日本にも社内・社外のコネクションを複数持っておき、時には勉強会に参加する、もしくは自分が開催するなど、自分自身の定期的アップデートを繰り返す事が必要なのです。

簡単なところでは、今流行のアプリをまずユーザー側として使ってみる。そして、スモールスタートでも良いので、何かしら新しいテクノロジーを現地でも展開できないかを検討する。展開できないまでも、そんな頭の使い方を普段からしていると、日本に帰った時に完全な浦島太郎ではないはずです。


とか言っている自分自身も「独学力」がまだまだ不足しています。情報のアンテナを複数に張り巡らせて、時代の流れについて行きたいと思っています。

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