金利の歴史


1.金利とは

『”金利”=お率』を意味する。

一般的な生活に馴染み深い例で言うと、
『(お金を銀行に預けた際に )銀行からもらえるお金を計算する際の割合』
と言えば、わかりやすいだろうか。


例えば、財布に100万円あるとしよう。

あなたは、その100万円を銀行に預ける。銀行はその100万円を保管するのだが、実際、銀行は、その100万円を銀行にお金を借りにきた企業や個人に貸したりして、貸す時に手数料を利益として得るなどして運用している。

つまり、預けて頂いた100万円を運用させて頂いたお礼のような感じで、お金を預けてくれた方々にお金(=利息という)を払ってくれるのだ。

このお礼のようなお金をいくら払うか計算する際に用いるのが、金利だ。
ちなみに、金利は各銀行で定めることが出来る為、どこの銀行に預けるかで、若干利息が変わる。

100万円を金利1%の定期預金に1年間預けた場合、利息は1,000円となる。


2.そもそも金利が存在する理由

結論、金利が存在する理由は、昔からの名残であり、いまもむかしも要は何かしらの理由があり、お金を欲する人がいた為、貸す時の手数料として金利が使われている。

金利の起源は、紀元前3000年のメソポタミアまで遡る。
寺院や土地所有者による利子付きの貸し出しが行われていた。

日本の平安時代末期には、「借上」と呼ばれる銭を貸して高利の利息を取る金融業者が存在し、鎌倉時代になると「土倉」と呼ばれるようになった。土倉は、貸付+為替業務なども営んでおり、現在の銀行に近い役割があった。


3.実質金利が与える経済への影響

実質金利が低下すると、、

①金融機関は【企業・個人への貸出時も金利引き下げ可能】となる
➡︎企業は運転資金や設備資金を調達し易くなる。
➡︎個人は住宅や車などの購入の資金を借り易くなる。(ローンを組める)

②企業が社債発行等により市場から直接資金調達する際の金利も低下する


上記より、実質金利が低下すると、【経済活動が活発】となり、国の景気を上向かせる作用が働く。また、景気が良くなれば、それだけお金が出回っていることとなり、お金の価値が下がる為、物価が高くなる。

このような景気良くする金融政策を『金融緩和政策』と呼ぶ。

一方、実質金利が上昇すると、、
①金融機関は【企業・個人への貸出時も金利引き上げる】こととなる
➡︎企業や個人は資金を借りにくくなり、経済活動が抑制され、景気が下向きとなる。それに伴い、物価は下がることとなる。

このような景気の過熱を抑える為に行われる金融政策を『金融引締め政策』と呼ぶ。



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