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気候変動警告論者は科学的議論をだめにしている

気候変動について、賛否色々あるようですが、数あるパラメータの中から、温室効果ガス(CO2など)のみが取り上げ、恰も、それが温暖化の元凶であるようなシナリオが定着しています。決して、科学的なアプローチや結論ではないと思います。また、IPCCについては、Climate Gateなどデータの捏造や改竄などといったスキャンダルもあり、決して、公明正大な機関だとは思えません。

そうした動きに対抗する動きが起きています。

「世界の専門家1,100人」は、現在1,410人に増えているようです。

『97%コンセンサス』の背景 

オランダの科学ジャーナリスト、マルセル・クロク氏は、過去20年間、国連(UN)が主導する地球規模の気候変動対策の背後にある科学について調査・執筆してきた。しかし、「その科学的根拠には一貫性がない」とクロク氏は語った。
 
クロック氏は、所謂 「気候の非常事態 」に対する代替的な見解を発表するクリンテル財団という監視団体を立ち上げた。彼は、「地球温暖化は人為的な温室効果ガス(GHG)排出に起因する説に気候科学者の97%が賛同している」という『97%コンセンサス』は信頼性に欠ける」と述べた。
 
「このコンセンサスを主張する気候変動活動家は、気候危機があると信じ、彼らの意見に同意しない人を批判する」。
 
「そうすることによって、彼らは科学的議論を腐敗させ、科学の自由を腐敗させている。私のような人間や、この状況に対して異なる見解を持つ他の科学者は、『気候変動否定論者』と呼ばれている」と、9月23日のEpochTVの番組「Facts Matter」のインタビューの中でクロク氏は語った。「私の意見では、このような態度によって科学の進歩が妨げられているのです。
 
「気候科学は複雑な分野であり、二酸化炭素(CO2)が気温や海水面の上昇を引き起こすとされるモデルを組み立てる「気候モデラー」など、何十もの専門分野を含んでいる」と彼は語る。
 
気候変動説を緊急事態として押し通すことができるのは、気候変動に関する他の科学的研究1万2000件を分析したある論文(pdf)のおかげである。12,000の研究は、人為的気候変動説を全面的に支持する科学者、概ね同意する科学者、その他この考えを知らないか支持しない科学者などのカテゴリーに分類された
 
「『97%コンセンサス』は、実際には12,000件の研究のうち、約4,000件から取られたものである」とクロク氏は語る。さらに、人為的な地球温暖化を明確に肯定している科学者は、そのうちのごく一部に過ぎないのである。
 
「この論文は馬鹿げた運動だが、気候科学者の間にある種のコンセンサスがあることの究極の証明として使われており、それ自体おかしな概念である」 と彼は言う。

「ホッケースティック」グラフ

2005年、クロク氏は、「ホッケースティック」グラフを論破した2人のカナダ人、スティーブ・マッキンタイアとロス・マッキトリック両氏の研究に基づいて長文の論文を発表した、という。
 
「気候変動論者は、地球温暖化の証拠を示すためにホッケースティック・グラフを使っている。このグラフは1000年から2010年までの気温を示しており、「化石燃料の使用増加により、グラフの急激な上昇に示されるように、地球の気温も上昇することが確認された」と気候変動活動家は主張する。
 
「このグラフは、2001年に発表された国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第3次報告書に大きな影響を与えた」と。
 
「二人のカナダ人が行った事は、単にグラフを再現しようとしただけ。そして、彼らはデータに問題がある事を発見した。統計に大きな問題があった」と。
 
「ホッケースティックのグラフは、外部の2人がチェックするまで誰もチェックしなかったようだ」とクロク氏は語った。
 
この後、クロク氏は国内外の気候変動活動家から「気候変動否定論者」だと非難され、それは自分でもおかしいと思った。CO2に賛成とか反対とか、そういう強い意見は持っていなかった。この1枚のグラフについて、2カ月間調査報道をしただけだ」と彼は述べた。
 

プロキシデータの利用

今日の気候科学者は、1850年以前の気温を推定するために、特定の地域の木の年輪や岩石などのプロキシデータを使用している。
 
1850年は『小氷期』と呼ばれる時代の終わりで、氷河が溶けているのが観測された」と。1000年前後は「温暖な中世」と呼ばれ、ヴァイキングがグリーンランドに行き、農業を営んでいたことが知られている。
 
1300年頃になると、ヴァイキングはグリーンランドが寒くなりすぎたため、ここを去らざるを得なくなった」と。
 
IPCCは、現在の温暖化期間は「前例がない」ものであり、温室効果ガスの排出が原因であると述べている」とクロク氏は述べた。しかし、気候変動の背後にある科学に疑問を持つ人々は、「この温暖化期間が "前例がない」ということに納得していない
 
「特に北半球の高地、つまりカナダ、アラスカ、シベリア、グリーンランド、アイスランド、スカンディナビアなどは、8000年前にすでに気温が高かったことを示す多くの証拠がある」。
 
「現在、世界の気候政策を動かしているのはパリ協定であり、この協定では小氷期(1300年から1850年までの期間)を世界の気温を比較する出発点としている小氷河期は、彼らが完新世と呼ぶ、約1万2000年前の最後の氷河期以降の期間の中で最も寒い時期である」。
 
「しかし、それは自然で寒冷な出発点であって、完新世の平均的な天候ではありません」とクロックは主張する。
 

1850年以前から氷河は溶けていた

クロク氏によれば、IPCCは1850年以降のすべての温暖化は温室効果ガスによって引き起こされたと主張している。
 
「IPCCの主張に穴を開けるポイントとして、氷河は、1850年の工業化時代と二酸化炭素の排出量の増加以前から、すでに溶けていた」とクロク氏は指摘する。
 
「1850年から1950年までの1世紀は、大気中のCO2はそれほど多くないのに、地球はすでに温暖化しており、氷河もすでに後退、海水面もすでに上昇していた」と。
 
海面上昇は1850年以降、安定的に進行しており、化石燃料を使用する産業時代以降、CO2の上昇に伴って急激に増加したわけではない。これについては多くの議論があるが、我々が持っている長期的な測定値を見ると、加速しているようには見えない」と彼は言う。
 
数百万年にわたる気温を測定するプロキシデータがあることから、今はCO2の少ない時代だと考えられている」と述べた。さらに、「大気中のCO2濃度が数千ppmだった時代に樹木が進化したのに対し、現在の濃度は420ppmである」と付け加えた。
 
因みに、産業革命以前のCO2濃度が280ppmだった地球が、現在は420ppmになっている。
 

政府による管理

「CO2排出量を削減するために、多くの政府は、企業が国民のCO2排出量を追跡し制限することを容認しようとさえしている」とクロク氏は指摘した。

「今年の夏には、オランダ国民全員の個人的な炭素予算について、『あまりお金持ちでないなら、CO2クレジットの一部をお金持ちの人たちに売ることができる』とまで言い出していた」と彼は言った。
 
また、「オランダには生産する化石燃料もないため、エネルギーがほとんど手に入らない。これもオランダ国民に関わる問題である」とクロク氏は、自国の模様を語った。
 
オランダでは、今度の冬に120万世帯が電気代を払えなくなるという試算が出ている」。

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