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気象データによる異常気象に対する評価

この新しい論文の要旨は、「この論文は、異常気象とそれに関連する反応指標についての文献を時系列的にレビューし、強度や頻度の増加が検出可能かどうかを理解する」で始まっている。

https://link.springer.com/content/pdf/10.1140/epjp/s13360-021-02243-9.pdf

この論文では、「世界的な熱波の強度に係る有意な傾向は確認できない」と示している。気象台データの日降水量強度や異常降水頻度には傾向がない。

1973~2019年の間で、地表陸上気象台で測定された異常風(風速10m/s以上)の頻度は、世界の全地域でやや負の傾向を示している。

観測された干ばつの傾向は、一部の地域を除き不確実である。北大西洋で観測された熱帯低気圧の増加は、報告の充実(頻度、測定方法など)が実質的な原因である。

他の地域での熱帯低気圧は減少傾向である。世界的に熱帯低気圧の傾向は見られない。

世界平均の死亡率と経済損失率は、1980~1989年から2007~2016年にかけて、それぞれ6.5倍、5倍に低下している。

要旨は、「多くの資料や観測データに基づく結論として、今日、私たちが経験している気候危機は明らかなものではない」と結んでいる。

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