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将棋なんてやるもんじゃねー

僕は少しばかり、将棋を嗜む。

将棋ウォーズで少々嗜むくらいだ。

ただタイトル戦や藤井2冠戦などは、リアルタイムで見る程のファンだ。どちらかといえば、観る将に属しているものと思う。

思考の深さを知る

特に必ずと言って見たいのが、対局後の感想戦。
概ね30分~60分程度、対局中に検討していたことを対局者同士で話し合うのだが、これが本当に面白い。

今はAbemaTVなどで生中継され、AIによる評価値も出ているので、何が最善手で、形勢がどっちでというのは瞬時にわかり、将棋の楽しみ方にも幅が広がった。

ただ将棋ファンからすると、何が一番興味をそそられるかというと、やはりトップ棋士達の頭の中だ。対局中どれだけ深く読んでいるかまでは数値化されない。初めて感想戦で、その頭の中で考えていたことを言語化するわけだが、これが素人感覚では考えられないほどに深い。

将棋の木探索+深さ1、2、3と順番に深く読んでいく

感情を知る

先日、棋聖タイトル第2回戦 渡辺名人(レーティング2位) VS 藤井棋聖(レーティング1位)の対局があった、結果は周知の通りであるが、あそこまで渡辺名人が打ちのめされているのをあまり見たことがない。途中までは渡辺名人が形勢良しとされていたし、渡辺名人の勝ちパターンでもあったからだ。普段は、負けても、言語化能力の高い渡辺名人は、感想戦で疑問手等の検討にすぐに入るわけだが、今回ばかりはどうも話す気になれなかったのだろう。

それだけの衝撃なんだと。

対局中には表れない感情が感想戦に出てくるのも、また一興である。負けて悔しい者、勝って一安心している者、記録係のようやく終わったという表情。どこを切り取っても、様々なドラマがあり、切磋琢磨している姿に感動を覚える。

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将棋から学ぶこと

将棋は、基本的に序盤、中盤、終盤という3つの局面に分かれる。そして、それぞれの局面で求められる能力も変わる。

序盤は知識、中盤は大局観、終盤は集中力   が鍵であると言われている。

序盤は、定石というものが存在し、どれだけ序盤を有利に進めることができるのかは、序盤研究・定石検討をどれだけしているのかによる所が大きい。

中盤は、ある程度局面が進み、持ち駒もでき、候補手が多くなる。その状況下で、精緻な形勢判断をしつつ、どのタイミングで仕掛けるのか、大局観が非常に大切になってくる。

終盤に入ると、持ち時間も少なくなり、短い時間で先を読む力が試されてくる。差し手は限られるため、多くの候補手を考えるというより、何手かの候補手を深く読んでいくことが試される。短い時間と戦いながら、深く読む集中力が重要である。

この三つのスキルは、とりわけ現代社会にも通用するはずだ。

将棋の泥沼に完全にハマっているが、心地良い沼であることは間違いない。

何が言いたいかというと、将棋なんてやるもんじゃねー

by Shotaro (自己紹介はこちら↓)

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