見出し画像

勝手によろず支援 その17 - 兼業

仕事柄、月収が数百万はあるんだろな…っていう人から、年収が百万いくかどうか、というような人まで、色んな人とお話をする機会があります。その経験上、特定の不幸や困難を回避するのに「お金」は有効ですが、普段の生活における幸福度とはほとんど関係ないな、と私は結論づけています。

というのも、よっぽど選り好みしなければ、安くで何でも手に入る現代において「お金」って、未来に対する投票券のような立ち位置にシフトしている気がするからです。沢山稼いで儲けてしまうというのは投票券を沢山持ってしまった状態ですから、その分、肩の荷も重くなるように感じます。「お金があれば自由が手に入るじゃないか!」って若いときは思ってましたけど、自由ほど取り扱いが難しいものはないと思います。大抵の人は、自分を繋いでてくれる何か(それこそ絆とか)を求めているように見えます。

冒頭から話がずれてしまいました(見出しは「兼業」)。「風の時代」というキーワードを最近良く耳にしますが、どんな障害物があっても、流れを変えながら吹く風のようにもっと多くの人が柔軟に生きられる時代が作れるのではないかと思います。こんな風も吹いてます↓

「米国のように有能な人が官民を行き来する慣習を定着させる狙いもある」とあるように、一つの組織に縛られずに活躍できる人が増えたら、もっと滑らかに社会や経済が動き出すのではないでしょうか。

たまたま手に入れたステータスに固着して、「若い君達には分からないだろうけど…」みたいな言葉でしか優位性を保てない自称専門家にとっては、しんどい時代になるかもしれませんが(自戒も込めて)、常に新しい風を取り入れながら自分たちをアップデートできる組織や大人にとっては、とてもワクワクするような未来が作れそうな気がします。

「よろず支援」の仕事では、それこそ、私は専門家の顔をして色んな方々の相談を受ける訳ですが、当然ながら相談者の事業領域においては、相談者の方が知識も経験も上です。また、そこで提案する各種のソリューション(ウェブサービスとかシステムとか)も、当然もっと詳しい人が居ます。でも、こうした仕事をさせて貰っているお陰で、どちらの分野にも「そこそこ」詳しくなれるメリットがあります。100人に1人が持っている技能や知識を2種類持てば、(100x100で)1万人に1人の人材になれる、と良く言われるように、「兼業」が促進されることで社会全体のレベルアップが出来るんじゃないかと考えています。

「私達全員が長い道のりを歩んでおり、すべてを分かっている人はいないことを忘れてはいけません。」
アプレンティスシップ・パターン - 柴田 芳樹訳

とりとめもない文章になってしまいましたが、これでちょうど年間50本書いたことになるので、キリ良くするために時事ネタを拾ってみました。来年も「よろず支援」の仕事を続けさせて頂けることになりそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?