『魔女の宅急便』(2014)

第一番の感想としては、トンボが陰気だなぁ。。。というもの。

「ま〜じょこさ〜ん。」私の好きなトンボってこう。ちょっとこの作品には感情移入できないかなぁ、と思いながら観ていた。

けれど心配することはなかった。映画を見続けるうちに、トンボの陰気さなど気にならなくなるぐらいの陰気さが、作品全体を包み始める。

これは私の心の中の魔女宅とは、全く別物としてみるべきだ。そう悟ったとき、見方が変わった。考えてみりゃ、魔女という異質な存在が他の町で生きるなんて、そんりゃもう、どえらいこと。

人のことを、あげたり、さげたり。民衆なんてのは、つかみどころのない巨悪。そして、その巨悪に立ち向かう術はただひとつ。それは、一心不乱に健気に生きること。

人がひとに認めてもらうには、もうそれしかないんだ。そのことを説得力を持って体現したのが、小芝風花である。

あの人が嫌でも、この人が嫌でも、自分のことが嫌で嫌でたまらなくても、もうやるっきゃない。

最後は、そんな気持ちになれました。

ps.
角野さん、大活躍。



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