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VRoidの話#23(脱線) 「紙の本が好きすぎる!」お話

VRoidでキャラクター作りまして、VRoidHubに上げますとイキイキ動き出します。楽しいですよね。

「うちの子」は自分にとっては特別で可愛いわけです。

何度も撮影して、ミスショットしてまーす。

さて。
むかし。私、本は嫌いだったのです。
読むの面倒ですし、かさばるし。マンガの方が気楽だし。

しかし、大学学生時代、人生を変える出来事がありました。


1.本と二郎ざえもん


私の下宿部屋、2軒となりに住んでおります不思議な男。あだ名が「二郎ざえもん」という男がおりました。


この男、西宮出身で。いいとこの子ながら、いわゆるテストの点は取れない方。ひょろ長い感じ。いつも室内でも野球帽をかぶっていました。

大学生になって早々、みんながフレッシュな一年生の集まりの中、彼はまわりにおかまいなく昼間から酒を飲み、タバコを吸い、学校サボって釣りに行き、まぁ好き放題やっている感じでした。


ただ、彼はたぐいまれな本好き。少ないお金で古本屋に足しげく通い古書を買いあさる。で、その本を読みながら、自分だけ用につってきた魚でオイシイ酒の肴をこしらえて、それをつつきながら、本を読みつつ、だらだら酒を飲む。
で、読んだ本は売る。
今思うに、これこそ人生の幸せの極致なのかもしれませんw


で、毎日毎日部屋へ遊びに行っても、彼があまりにも一人で勝手に面白そうに本を読んでいるものだから、たまらず私も聞いてみます。

「なぁ、ざえもん。…本の一体何が面白いんかな?

彼は酔っぱらいながら無骨に、本棚より一冊の本を選び、私に差し出します。


「初心者は、これがええんちゃうか」

この作品が、有名な「アルジャーノンに花束を(ダニエル・キイスさん著)」です。

この作品は、和訳の方が非常に素晴らしく、主人公「チャーリィ」が書いた日記を読者が読むという目線で、チャーリーの語り口調がどんどん変化していく様をうまく活字に落としていて、彼の姿が読者の頭の中に想像で思い浮かんでしまう、活字表現のアイディアが素晴らしい作品です。


このときに、人生初めて文字を読むのが止まらなく、夜更かししてまで一気に読んだできごととなりました。
それ以降、私も本を読みまくっています。

1行でも『はっ!』と思ったら買え。
積んどいてもいい、とりあえず手元に置け。
(あとで本当に見失ったりします。今はAmazonにお気に入り登録できますが…)


ちなみにですが、私は VRoid (3Dキャラモデル)初めて2年になりますが、これまでイラスト、美術を全く知りませんでした。

絵心ない人が自分でキャラクターが作れて、動かして躍らせてしまう感動を覚えてからというもの、常にアート本は息抜きに眺めてはいます。
絵ばっかりで気楽ですから。


眺めている書籍は3Dモデルをはじめ、
まんがの書き方、ポーズの取り方、キャラクターデザイン、魅力的な照明、アニメーション手法、カメラ、ポートレート、モデル撮影、衣装、ファッション、デザイナー、広告、出版、同人誌デザイン、色彩学、映画ポスターアートなど…関係しそうなものは全部です。


蔵書は200冊超えたかもしれないです。(ほとんどは古書です)
店頭で目を通したのは400冊超えていると思います。
「もうアニオタ ジャン」という痛い言葉は置いておいて。

置き場所が…いいとこの子だったらよかったのになァ


2.なぜ情報をあつめるのか?


さて。まず、アート、イラスト系においてなぜ情報をあつめるか?
理由はカンタン。

当初から気づいていることで
「アート、イラスト系において、いい、わるい、みなさんにご覧いただける、全く見向きもされない、の差というのは、じつは『気づいているか、気づいていないかの差』しかない」と思っているからです。

なぜなら、同じツール、同じ色、同じペン、同じ色塗りをみんなやっているからで、やっていることはプロもアマチュアも関係ないからです。


例えるならば、「エビ アボガド」。
エビにアボガドのっけてマヨネーズのっけるだけで至極おいしいのに、気づかないと永遠にこの組み合わせにはたどり着きません。

プロはさらに、ワサビ乗っけたり、エビを焦がしてみたり、さらにおいしさを追及しているわけです。

エビアボガド! by スシローさん。

そのノウハウが惜しげもなく低価格で公開されているとすれば、ショートカットで金払ってでも見てみるってのは大事なのではないでしょうか?
自分が1から苦労しなくても、既に誰かが解決済みの事だったりしますので。


3.なぜ紙の本なのか?

紙の本と、電子書籍の違いを、私より賢い人たちは以下のようにまとめています。

https://www.sundayfolk.com/e-book/paper-book-compare/
電子書籍と紙の本を比較!メリット・デメリットや状況別の使い分けなど紹介


…が、私は違うと思います。


わたしの思うメリットは以下です

  1. お金を頂こうと出版しているので、第三者のチェックが入ってまとまっていること
    無償のWebよりもファクトチェックが比較的しっかりしていること。

  2. 20インチや30インチのディスプレイの枠にとらわれないこと
    本を床に並べれば畳6畳でも並べることが可能です。

  3. 電源、ロード時間、ディスク容量。そんなものはないこと
    手に取ってパラパラーとめくる「ロード速度」にかないません。

  4. 目次で全体を俯瞰できること
    ページ数が多いと「目次」がありますが、著者が伝えたいことがまとまっています。それをするには全体でこんなものという量が分かります。

  5. 量が実感的に分かること
    量が分かるのも嬉しいですね。まんがなどを電子書籍で読むと、どっと疲れるのですが、実は20巻も読んでいた!というのがあります。

  6. 本屋、古書屋で「隣の本」の存在に気づけること
    これも大きいです。実はヒントの答えは、別のジャンルに潜むことがよくあります。例えば、VRoid 3Dキャラモデルの場合、写真や広告のデザイン本も参考になったりします。

  7. 本屋、古書屋で「隣の本」の存在に気づける範囲がディスプレイサイズを
    越えていること

    Amazon等で「この本もおすすめです」もわかるのですが、
    大型書店では、隣の本に気づく視野の広さが違うし、
    古書店では、バラバラ配列のシャッフル&ランダム性がいいですし、
    小型店では、陳列が各店独特で、それはそれで気づけることも多いです。
    ちなみに、Amazonの古書は品質は非常に高く、「非常に良い」を購入すると新古品が来る場合があり驚きます…

  8. 物理的にブックマーク=付箋、書き込みも可能なこと
    私、古書の他人の書き込みがあるのも好きなんですよね。
    あ、この人、ここがいいと思ったんだ。へー!みたいな。

  9. 体感的に、重さや手を動かす行為があり、頭に入っている気がすること

  10. スマホやPCディスプレイのように逆光で目に眩しくないこと

以上です。


デメリットとしては、場所はとるわ、かさばるわ、お金なくなるわ、どこか行くわ、紙焼けするわ、ちょっと目が悪くなると文字が読みづらいわ、重いわ、手が切れるわ、折れ曲がっちゃうわ、破れるわ、水を吸うわ、検索できないわ、情報が遅いわ、店頭にないわ…などなど。
そういう一面もあります。


4.まとめ

ということで、本、やはり面白い媒体です。
古書屋なんて特に面白く、同じ本なのに違う値段だったりすると、ニヤニヤしてしまいます。

ゲームの本はキャラデザのアイディア頂き放題なのですがw
あれ?方や380円、方や1280円。マジ?w
だいたい紙の状態で値段が全然ちがうので、それ系だと思いますが
この「しまった高い方買っちゃった」「ラッキー安くでゲット!」も
古書屋の楽しい駆け引きだったりします。



…最近、電子書籍が増えまして書店が減り、かなり残念です。
とはいえ、私も実は書籍リーダーがもっと大型で、ペラペラでもっと軽量で高速であれば移行するかもしれません。
でも、なんとか紙媒体も残ってほしいところです。




なお、冒頭で語りました、旧友 二郎ざえもん さん。
彼は、30歳代半ばにして、がんのため早世してしまいました。
今もこの世にいたら、酒でも一献酌み交わしたかったですね…

あっちの世界でうまい酒でも飲みながら、本でも読んでいるといいですね。

「おい。次はな、これがお勧めやで。」



今回は脱線「紙の本が好きすぎる!」お話でした。

では!楽しい VRoidライフを!!

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