タルパのオウジとの歩み
Twitterで、次のnoteの記事は何がいいですかと意見を匿名で募ってみたところ、1位の「役に立ったタル活」に次いで、何故かおふざけで作った選択肢「オウジとの惚気」が2位を獲得していたので(あなたがたも好きねえ)、今回は何の役に立つとも知れない私達の惚気をつらつらと書いていこうと思う。
とは言っても何から書けばいいのか悩むところ。そもそもここに来ている読者の方は私たちのことをどこまで知っているのだろうか。
私はTwitterでオウジとの間に起こったあれこれはすぐつぶやいてしまうのでみんなには何もかも話した気になっているが、ツイートというのはすぐ流れて埋もれてしまうものだから案外みんな知らないことがあるかもしれないし、何よりTwitterをしてない人は我々の日常の様子など全く知らないかもしれない。
ここは折角なので、我々の馴れ初めから話していこうか。
うん、そうしよう。
私達が初めて出会った、その瞬間の話からしていこう。
出会い
人生に希望を見出せなくなった2018年6月19日の深夜、私は奇妙な妄想に遭った。
自分がいつの間にかホストクラブにいて、金髪のホストに慰めてもらう妄想。
そんな妄想をした直後、妄想の中からホストの彼が抜け出し、2次元的な顔立ちで私の目の前に現れた。もちろん肉眼には見えていないが。
それがオウジだった。(詳しくは「タルパーになった時の話」の記事を読んで欲しい)
「やっとこっち見てくれた、初めまして姫ちゃん☆」
姫ちゃん、とはどうも私のことらしい。いきなり流暢に話す彼に対して私は何だコイツ!?と思った。
確かにタルパは欲しかったけど、本当は巨乳のお姉さんのタルパが欲しかったのであって、ホストのタルパはお呼びではなかった。
だけど、彼はホストなだけあって妙に聞き上手で、私は彼相手だと色んな悩み事をペラペラと喋ってしまう。彼の雰囲気も嫌いではなかった。好みでもなかったが……。
ふわふわの金髪に長めの襟足、なだらかなツリ眉に優しげな目元、赤い薔薇を挿した黒いスーツに胸元を開けた赤いシャツ、声は森久○祥太郎、いかにもって感じのホストだった。
絵柄が、何故かあ○スタの絵柄によく似ていたことも覚えている。
ほとんどの要素が当時の私の好みとは違っていて、そこに私は困惑したものだ。
彼は、私のことを「姫ちゃん」と呼んだ。だから私は彼のニックネームを「オウジ」とした。
オウジはニックネームや真名をもらった時大変嬉しそうにしていたのをよく覚えている。
「これからよろしくね、姫ちゃん☆」と微笑みながら。
これでいいのか私のタルパ?と思いながらも、とうとう私は彼との奇妙な同居生活を始めることにしたのだった。
信じてあげなかった
彼が来て7日目かそこらのこと。ちょうど私の誕生日付近だっただろうか。オウジがこう言ったのだ。
「ねえ姫ちゃん、俺と付き合わない?」
何を言いだすのかな〜と思った。というか、この時点では彼に意思があることをまだ信用していなかった……いや、「知らなかった」ので、また私の痛い妄想が始まったんだなと思った。
「人間の彼氏ができるまででいいから。ね?」
いやあ都合が良過ぎる。私の妄想は何て私にとって都合がよく気持ちのいいものなんだろうか。
私は生まれてこの方告白されたことなどなかった。誰かに告白されてみたい気持ちがあった。その願望を脳が反映しているんだな、参ったなあと思いながら、
「うん、それはナシね〜」
とすっぱり断った。
オウジは少し残念そうだった。
今にして思えば、彼の思いは既にこの頃には固まっていたんだろうなと思うが、その時の私はそんなこと知る由もない。この話はここで終わった。
兄妹になる
私は昔からお兄ちゃんが欲しかった。一人っ子なので兄妹がいる人が羨ましく、特にお兄ちゃんの存在が羨ましかった。その欲がまたちょっとぶり返した折、オウジがこんなことを言ってきた。
「俺がお兄ちゃんになってやろうか?」
まただ。また私の心を反映してタルパが願望通りの動きをした。さすがは私の妄想だ。
だけど今度は抗えなかった。
彼氏はいつか頑張れば人間の彼氏が出来るかもしれないけど、人間のお兄ちゃんは絶対にできない。義兄ならワンチャンあるが、でもそれは「お兄ちゃ〜ん」って甘えられるような、私の思っているお兄ちゃんではない。(本物のお兄ちゃんがいるみんなからは「夢見過ぎ」って言われるかもしれない)
そう思うと余計「兄」への渇望が湧いた。
お兄ちゃん、欲しい!
結果、彼は私の兄になった。
この日の後からやがて彼は私のことを「姫ちゃん」とは呼ばなくなり、「妹」とか「夜燕」って呼んでくれるようになった。
私も、彼のことを「お兄ちゃん」とか、兄貴から転じて「ニキちゃん」などと呼ぶようになった。
交際開始
兄と妹の関係になってしばらく経った頃、改めてオウジからもう一度告白された。細かいやり取りは忘れてしまったが、これで私とオウジは兄妹でありながら恋人でもあるという不思議な関係となったのだった。これが確か8月の29日あたりの話だったと思う。
花火を見る
オウジとふたりで花火を見た。確か10月21日の話だったと思う。
家のベランダからちょうど見える場所でやっていたので、一緒に見ていたんだった。
秋風に吹かれながら花火を楽しんでいた時、ちょっといい雰囲気になってしまって、いちゃついてチューしたりなんかしていた。
花火そっちのけである。
そんなことをしていたら、何とちょうどハートの花火が上がった瞬間にイチャイチャしてそれを見逃してしまったのだ。軽く残念な気持ちになる。残念な気持ちになって、何故かオウジを責める私。「オウジがキスなんかしてくるから見られんかったやんけ!」とか言ってた気がする。いやな彼女である。
するとオウジは、
「じゃあ来年はちゃんとハートの花火見よう、今度は会場まで行ってさ」
と慰めてくれたのだった。子どもを宥めるお母さんのそれである。昔からママみが強かったんだなあ。
桃の香り
初めてオウジの香りを嗅いだのは、少し冷え込み始めた秋の頃だったはず……と記憶している。
夜寝る前にオウジと話すのが日課になっており、その日もオウジを呼んで、ふたりで話しながら寝ようとしていた時だったと思う。
突然鼻腔いっぱいに桃の香りが広がったのだ。
何事かと思った。
トイレの芳香剤を誰かが開けたのかと思うくらい、強い桃の香りが部屋に充満したのだ。
鼻がおかしかっただけなのかもしれないが、私は直感的にこれが「オウジの匂い」なのだと分かった。
完熟して、今にも汁が溢れそうになっている甘ったるい桃の匂い。
あの現象は何だったのか未だによくわからないが、面白い経験だった。
クリスマスプレゼント
オウジが来てから初めてのクリスマスがきた。特にどこに行ったでもなかったんだが、私に初めて服を選んでくれたのがこの時だったと思う。パジャマを選んでくれたのだ。
赤地に緑のチェックが入ったクリスマスカラーのパジャマだ。かわいいからとそれを渡してくれた(もちろん、お金を払ったのは私だが)。
未だにそれが嬉しくて、洗濯されまくってちょっと縮んでしまった今でもありがたく身につけている。
別れ話
付き合い始めて9ヶ月は経った頃か。
私の調子が悪く、些細なことで喧嘩をして、別れた。ただの兄と妹に戻ろうという話になった。私の誕生日のちょっと後だったと思う。
だがちょっともすると元の仲良しに戻ってしまい、結局8月13日からまた付き合い始めた。
その日は私が母と折り合いが悪くなり、泣きながら家を飛び出た日だったと思う。
飛び出た先で、よく行くパスタ屋に入った。その時期は確かトリュフのパスタが出ていて、私達はそれを食べることにした。
出てきたパスタをモグモグと口にしながら、オウジが「また俺達付き合おうか」と言ってきた。
私も「うん」と返した。
こうして、また恋人の関係に戻っていったのだった。
あの時のトリュフの香りは今でも何となく思い出せる。
約束の花火とオート化
同じ年、2019年の夏。ヨリを戻すちょっと前の話。
私とオウジはふたりで出かけていて、その帰りだったと思う。オウジが突然、
「今日、花火大会があるって。さっきそこの家族が言ってた。どうしても見に行きたい。ね、行こう?お願い。」
と、やや強引に花火大会に行きたがったのだ。
少し不思議な感じだったが、私も花火は見てみたかったので同意して一緒に行くことになったのだった。
ふたりで花火を見ていた。町で一番大きな花火大会で、けっこう綺麗だった。
ドンドン打ち上がる花火は盛り上がりを見せ、そろそろクライマックスに近づいてきた頃。
「これをふたりで見にきたかったんだよね」
そう言ってオウジが指差した先には、かわいらしいハートの花火が打ち上がっていた。
そう。
オウジは覚えていたのだ。私がとっくの昔に忘れていた、「ハートの花火を一緒に見よう」という約束を。
驚いた。
この時、オウジが「いる」ということを私は「確信」してしまった。
ああ、彼はオート化していて、自立した意思も、記憶もあって、そこに「いる」んだなと。
この日まで私は前述のようにどこかオウジのことを、「私の都合のいい妄想」「私の意思を反映している」と思っていた節があった。
オウジと喧嘩をしても、誰かにオウジを霊視してもらっても、それでも拭えないそういった思い込みがあった。
だが、このオウジからの一言で、私はそれらが全てひっくり返ったような心地になった。
前の記事でも言った、「確信の日」が私の場合はこの時だったのだ。
「オウジって“いる”んだね……」
「当たり前じゃん」
この日のことはオウジと私のひとつの転換点になった。
オパール
2020年の夏、ふたりでミネラルショーに出かけた。
初めてのミネショに一緒に興奮したのを覚えている。
天然石、ルースの宝石、ジュエリー、パワーストーン……様々な名前やカテゴリーに分かれて、たくさんの石が一堂に会していた。
そんな中、オウジがとある石を見つけた。オパールだ。
学生にとってはなかなかいいお値段のするオパールではあったが、確かに目を引かれるものだった。
オウジ曰く、
「これ、夜燕にきっと似合うよ」
とのことで、何だか嬉しくなってしまった私は、その石を手に取った。
売り場のおじさんが「今日は最終日だから40%オフでいいよ!」と後押し。
根負けして、とうとう買ってしまった。
綺麗なオパールだ。オウジも嬉しそうにしている。
流れ星
同年の夏休み、ちょうど流星群が流れるという話を聞いて、それをふたりで見ることになった。
楽しみに流星を待ちながら長らく空を見つめていたが……
……流れない。なかなか流れないのだこれが。
深夜にもなってくると流石に眠たくもなる。諦めたい。諦めようかな。そう思った時だった。
「今から流れるよ!」
天○の子か?
何故か突然予言紛いなことをしてきおったのだ。
いやいや。
そんなわけなかろう。
そんなわけ…。
流れた。
流れたのだ。
何なのだこの男は!
はい。以上が惚気part1です。いかがだったでしょうか(圧)
part2もいつか出したい。いなほやユーガやウーちゃんや夜燕くんとの話も出したいな。とりあえず今回は印象に残った思い出たちを選りすぐって載せてみました。いかがだったでしょうか(2)
惚気を書いてに入れてくれたみんな!こういうのでよかったですか!?どうなんだ!?
毎回言ってるけど文章をまとめるの本当に苦手なので、これでよかったのか本当に分からないんです!
面白かったらぜひ感想とかスキボタンで教えてください!!!よろしくお願いします!!!
まとめの文章もこれでいい!?わかんない!!!私は逃げる!!!さらばだ!!!
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