悪戯神様と天の子の冒険聖書92

えーっと確かローニの長老は恵みの華の石を見つけるように言ってたな。
石が隠れているのはそうだ、「右」だ!
私は大きな鼻の穴に入るのは少し勇気がいったけど神である証明が必要なら行くしかない。
「うわっ!」
臭い!動物特有のにおいとつーんと自分の鼻を刺すような刺激臭でふらふらしそうだし、水溜まりみたいな所には足入れたくないし…。
「きゃっ!」
思わず声を上げてしまったのは壁の黒褐色で臭い塊が迫ってきたかのように見えたから。
誰かが隣の穴から叩いているからか。
「やはりいるのか。」
壁の向こうから低い声がしてギクリとしたのはそれがあのクヨ様のお声だったから。
そうね、クヨ様も神様だからこの洞窟に入ることは出来るよね。
「お前がドジを踏んでこっちに来てたら粘りつく鼻のゴミに化けた私がお前を捕まえて放さなかった。お前が来るよりずっと前からこんな汚らわしい所で待っていたというのに惜しいな。こんな危険なとこに単身乗り込んできたのはまさかローニの宝でも探しにきたって言うのか?全く不憫な。こんな毒素の強い所でも神故に死ぬことはないが無事出られるかな?私ならそれを上回る毒を出して身を守ることは容易いがな。ククク…。」
笑ってらっしゃる?鼻くそなんかに化けてまで私を待ち伏せされて見事に失敗したと言うのに!?

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a