悪戯神様と天の子の冒険聖書116

あれ?ここは?
前に見た不思議な薄暗い森の心地良い風が吹き小鳥が囀る。
森を抜けた丘の頂上には赤い小鳥と御神木の種。
「あれ?種が!」
柔らかい、ホッとする緑の双葉!
御神木が芽を生やしたのね!
突然小鳥が大きな声で鳴き飛び去った。
その反対方向から黒ずくめの凛とした雰囲気の少年が現れた。
「あ、あなたは?」
私が尋ねると少年は低めの落ち着いた声で
「言い訳ないが今ははっきりした説明は出来ない。今は流星の神と名乗ることにしよう。」
「あなたも神様なのですか?」 
「左様。僕はこの世界にとても美しい木と鳥があると聞き参ったのだが。」
と言い丘の頂上の御神木の芽を見つけた。
「ふうん、これが御神木。ほら、微かな光がそなたか、溢れ出る光のオーラと繋がっているよ。まだまだそなたを含め、御神木も鳥も小さい。そなたがいるこの街の水がせいちょうには必要なんだ。」
「でも、水は汚れていて。何処に行けば良いのか。」
私が俯きながらボソボソ返事をすると、
「何故そなたが落ち込む?水が汚れたこともテラ様の御神木が枯れたこともそなたのせいじゃないだろ?今そなたがやるべきことは情報を集めて問題を解決することだ。でないと汚れた水で病に堕ちた者を救えなくなる。それにそなたも神だ、何処に行くべきかはすぐ分かるはず。…他にも話したいことは山積みだが時間ないだろうし僕は行くよ。」
「バサバサ!」
着物の袂が翻った途端流星の神とやらは姿を消し、周りの世界も霞んできた。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a