悪戯神様と天の子の冒険聖書66
その時ふわりと黒い煙のようなものが私の背後に舞い降り、
「苦しいか?」
と。
そのお声はクヨ様?
煙のクヨ様は続けてこう仰った。
「痛いだろう?辛いだろう?どうだ?神である私に逆らい犠牲者を出し、森を滅ぼしてしまった挙句御神木まで腐ってしまってお前の願いは果たせなくなったんだ、哀れな。」
私はどうして良いか分からず泣き崩れてしまった。
その煙の深い黒い所から大きな手が伸びて私の頭を撫でられる。
「もう、お前に出来ることはない。私に逆らったから痛みによる罰は今与えた。しかしお前もよくここまで耐えた。広い心で許してやろう。さあこのまま振り返り私の懐に来なさい。痛みもしがらみも消し去ってやろうぞ。」
その手は私の腕を掴み、もう一つ出した腕は私の体を抱き抱える。
このままじゃさらわれる!
「やめて!」
私は体を丸めて精一杯抵抗した。
「愚かな、その期に及んでまだ私に逆らうのか?折角楽にしてやろうと言うのに。ならばこの絶望の中更に苦しむが良い。」
嗚呼、痛い!痛い!!さっきの数倍の、焼け付くような激痛!!
ダメ、身体が言うこと聞かない!!
「さあ、このままあの腐った御神木の一部にしてやろう。それが嫌なら私が用意しておいた漆黒のゆりかごに連れて行ってと土下座するのだ。好きな方を選べ。」
クヨ様は影のロープを出して私を縛りつけた。
自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a