宇宙(そら)翔ぶキアの秘密基地92

人は覚悟していることが現実になってもやっぱりなと思う。意外なことが失敗に終わる時のショックと悔しさったらない。

しかしこの2人、仮面のせいかミステリアスな印象なのに意外によく喋り、笑う。

サーカス、沢山の人の前であの凄い芸を披露したんだ!

「僕らが気持ちよく初舞台を終えて帰ってくる時団長に呼ばれたのさ。」

「今の仮面より軽いから軽快に動き、縦横無尽に舞台の端から端まで走り回ってアクロバットもして武器も限りなく格好良く皆に届いただろうとうきうきしてたのに団長は、『運動能力が高いのは確か。しかしそれを良いことにお前らはただ暴れているだけだ、サーカスは見せる仕事。もっと、万人受け、子供でも喜ぶ芸をしろ!』だって。」

せっかく練習して凄い芸をしたのに可哀想。

なんて思っているあたしをよそに2人は小声で話し合い、

「ククク…。」

って笑っている!?

美しい入道雲が夏を知らせる。

しかしその下の街や野原は嵐かも知れない。

眩しいくらい良いように感じるのは遠くなった過去のことだからかも。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a