悪戯神様と天の子の冒険聖書99

長老はそれでも噛み付いたまま離れず血走ったギョロリとした目は私を見た。
「絶対にクヨ様の元に行ってはいけない。」
と私に訴えているように見えた。
「クククどうしたアマ?このままだとこの長老だけでなくローニ族全てが死に絶えるぞ。それが嫌なら直ぐに私の元に来い。そしたらここから手を退いてやる。」
「アマ様、絶対に行っては行けません。」
とペンダントが光り、ヒノリミコの声がした。
「ヒノリミコか、こしゃくな。力を使い過ぎてアマに寄生しているのか。ふ、気の毒だが今からアマを捕まえその体内に私の毒素を注ぎ込み御神木を腐らせる予定だ。そしたらお前もアマの使いもおしまいだ。何しろアマはキノモリやモーリュを犠牲に生き残った。今度は犠牲者を出したくない筈だから大人しくその身を差し出すだろう。」
何てそんな!
それが一番偉いお方のなさることかしら?
いや、どんなにお偉い神であってもそんな残虐なことして良いわけない。
「そんなこと、させない!」
私はあまりに恐ろしい行為をなさるクヨ様を許せないと強く思った。

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a