悪戯神様と天の子の冒険聖書121

いくら神だからと言っても不可能なことはある。
だからあまり無謀なことをしてはいけない。
かと言って引き返した所で解決はない。
ここは時を待つとしよう。
「ふん、謙虚に振る舞うか。もしもお前が少しばかりの力を付けたことで傲慢になって海に飛び込もうと無謀な行動に出たら直ぐに捕まえてやったと言うのに。真に時が来るかどうかもわからぬ。それもあの精霊共のために哀れだ。」
またクヨ様のお声!
なんか暇と言うかいつでも付き纏ってしかもいつもこうまわりくどいやり方なのは!?
悔しいけど今の私にはそれしか出来ない。
そうこうしている間にも犠牲者が増えるかも知れない。
でも、行動するにしてもどうしたら良いのか分からない。
明けることのない夜、何時間待ったのかただただ波の音が虚しく響くだけ。
「あっ!」
私は思わず叫んだ。
海の向こうから波を滑るように向かってきたのは白い服を着た、銀髪を振り乱し、長い顎のもじゃもじゃ髭を生やした如何にも偉いお方だった。
あれはまさか!?

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a