悪戯神様と天の子の冒険聖書89

時折顔色伺うようにチラチラ上目で私を見て小さな声で話し出した。
「嗚呼、流石は神様です。はい、私は元々人間のホクセイと申しますが肉親殺し未遂で小熊のような姿にされ、こちら神の里の北の果ての地で洞窟の番人をしております。その洞窟には神様しか入れてはいけないと言う命令が下り、好奇心や様々な理由で洞窟に近づこうとする者と嘘を交えながらこのように会話を楽しんできました。しかし最近はローニ達の警戒心が強まり、余程神に近い者しか私の所に来なくて退屈になりました。尻尾が長くなったのは自分で誰かに会いに行こうと頑張りすぎて。でも、もしもあなたが情に負けて杭を外したりしましたら私といやこの杭とあの北極星は繋がっていますので星が好き勝手に動き回って星空の並びなんてあったもんじゃあなくなりますよ。」
とホクセイは焦ったように頭を掻いた。
「ズーン、ズーン!」
え?何の音?

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a