悪戯神様と天の子の冒険聖書51
でも、黄泉の森に行ってしまったら二度と戻れなくなる、そんな気がする。
助けたいのに怖くて足がすくむ。
やがて鏡の向こうが歪み始めた。
「いけません、もうすぐお時間です。」
「このままではもうこのキノモリ達を神の力を持ってしても救えなくなります。あなたはそれで大丈夫なのですか?」
と黄泉の森へ行くように進めてくるジョウカとケイカ。
「あなたは立派な神様です。」
「我が身可愛さに精霊を見殺しになど出来ぬ筈です。」
そうよ、私は未熟ながら神だもの。
今すぐなら助かるのね!
ぎゅっと目を閉じて私は鏡の方へ走ろうとしたその時、
「向こう見ずを勇気とは呼ばぬ。鏡のある部分をよく見よ。」
と上からスオ様のようなお声がしたので目を開け止まった。
「ちっ邪魔が入ったか!」
あれだけ丁寧だったジョウカはぶっきらぼうに舌打ちして空を睨んだ。
「でももう遅いよ。あなたはキノモリ達だけでなくあなた自身も救えないよ、ククク。」
ケイカは不気味な笑いを浮かべた。
「ギギギギギ、ググ!」
気がつけば森が動き、逃げ場を塞いでいた。
空にいてスオ様の言葉を伝えてくれたトワクスも木の枝で締め付けられて嘴も蔓でグルグル巻きにされて話せなくさせられている!
自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a