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5-1 寒々としたトンネル

灼熱地獄の中頑張る君へ

こんにちは、益々暑い日が続いているみたいだけど君は大丈夫?
もしも僕が人間界を支配出来たら君が干からびないように大雨を降らせたらどうかな?
それとも太陽に光線を弱めるように命令しようかな?
そうでなかったら闇のマントで君を包むってのも…あはは、恥ずかしい(//∇//)
でも、この頃最強の悪魔が人間界にいるという噂を聞いたよ。
大丈夫だと思うけど怪しい奴を見たら目を合わせない、近づかないことだよ。
あ、因みに僕は魔族で悪魔族とはまた別種族なんだ。
ま、どっちも人間にとっては都合が悪い存在なんだけどね。
それはさておきこれからエリア5、かなり厳しくなるから気をつけてね(・ω・)ノ

飛ばされて着地した所は大きな山のトンネルの前。
何かその奥から冷たい風が吹いているような気がするけどそこは勇気を出して入っていかなきゃ先に進めない。
中は壁に定期的に並ぶ頼りない、消えそうな茶色がかったオレンジ色の電灯だけで薄暗い。
ひんやりした空間にコツコツ足音がこだまする。
それ程静かなトンネル。
それなのに何処からかヒューヒュー冷たい風のような音が響いてくる。
段々電灯も暗く少なくなって、風の音はあり得ないものの声に聞こえてくるけど後には退けない。
あ、奥の方に白いふわふわしたものが飛んでいるように見えた!
まさか、ゆう…!?
ま、確かにここはアクションゲームの世界で何がいてもおかしくないけど流石に…。
「うーうーうー…。」
わっ!やっぱりあれは幽霊だ!
しかも、奥行くほど増えている!
「かーえーれー、よわむしかえれー。」
幽霊に捕まるとある所まで戻されてしまう。
それだけならまだしも幽霊の数は増えていくから取り囲まれたりしたらそこで終わり、ゲームオーバーになる!
向こうは寒くて不安だけど大切なものを取り戻すために真っ直ぐ進むしかない。
どうやら不安が幽霊を増やし大きくしてしまうみたいだ。
さ、出口の明かりが見えてきた!
その向こうに待ち受けるものは!?

それにしても君達が住む国では暑い時期にお化けとか妖怪の話が盛んになるね。
怖いものって意外と人気あるのかな?
今僕の手紙を心待ちにしてくれているなら君もそうなんだね。
もしそうなら魔族はダメかなぁ?
なーんて、まだ先の話だよね、ごめんごめんσ^_^;
じゃ、また続きを楽しみにしててね。
バイバイ!

byフルト

自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a