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フリゲ「残業深夜」を制作しました。

ホラーノベルゲーム残業深夜-ザンギョウシンヤ-を作った話

このブログ、もう2度と更新できないんじゃないかと思ってたんですが、なんとか2記事目を書くことができました。

本当はゲームを作ってる最中に何か進捗をブログとしてあげたりできると、宣伝効果もあったりしてすごく良さそうなんですが、今回もそんな余裕は全く無く、最後まで走り抜けるのに精一杯でした。

制作中は、創作本当にきつい、向いてない、なんでまた始めてしまったのか…と思いまくりましたが、最後まで作れて心からホッとしました。

「残業深夜」でやりたかったこと

前回の申刻ではストーリーのことしか考えておらず、とにかく話として完結させることだけに重点を置きました。「自分の中のアイデアを絶対に成仏させよう。」というのが目標になっていました。
それがちゃんと達成することができたので、申刻の次にやりたいと思ったのが以下の4つです。

(1)画像の作り込み
(2)変数で分岐させる
(3)ゲームっぽい要素を入れる
(4)人間をちゃんとだす

実は、残業深夜の前に着手していた「齒々累々(シシルイルイ)」というゲームの企画がありました。

上記の目標はそのままシシルイルイで達成したいものでしたが、シシルイルイの話のネタバレに非常に近いことが現実に事件として起きてしまったので、ストーリーの方向転換が出来ず中止しました。

ここで改めて成仏させます。(方向転換して出せたら出したい。)

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いつか別の話でリリースしたい…

話を残業深夜に戻すと、4つのやりたいことに対して、以下のように進めようと決めて制作していきました。

(1)画像の作り込み
  →ホラー画像を作りまくる。怖い画像をつくる。
(2)変数で分岐させる
  →選択肢を何度も選んで分岐する話にする
(3)ゲームっぽい要素を入れる
  →OPアニメや、注意書き、制作者名などを冒頭に出す。
(4)人間をちゃんとだす
  →人間を、キャラクターを出す…そうすればあれがもらえるかもしれない…ふふふhファンアートが…‼︎

「残業深夜」で達成できたこと

では実際に完結を迎えて、達成できたかを改めて振り返ると。

(1)画像の作り込み:自己満足だけど達成
(2)変数で分岐させる:追加シナリオで変数を使ったのでOK
(3)ゲームっぽい要素を入れる:最高のED曲をお借りできたのでOK
(4)人間をちゃんとだす:人間は出せたけどファンアートは貰えなかったので達成条件は満たせたけど、目標は達成出来ず。

(4)は、さすがにこんなに欲望をむき出しにするのはどうか、とも思いましたが、とにかくファンアート欲しさに強烈なキャラクターを出そうと思いめちゃくちゃ頑張ったのが残業深夜でした。

幸いなことに、ノベコレではファンアートを推奨する文化があります。
身の丈にあっていない目標だと思いつつ、ノベコレのカルチャーに一縷の望みをかけて、奇跡が起こることを期待しました。
…が、結果的に現時点でファンアートをもらうことができていません。
「実写だから描きにくいのでは」などあれこれ言い訳を考え自分を落ち着かせつつ、また次ももらえるように頑張ります…

ただ、ファンアート欲しさとは言いつつも、申刻の主人公同様、残業深夜の田島や山口さんにもしっかり心をこめて制作に当たれたなぁという実感をもてました。

完成したから言えることですが、残業深夜では「やりたい」とおもっていたことに一通り挑戦でき、十分に自己満足が満たされ、すごく良い思い出になりました。

「残業深夜」で楽しかったこと、辛かったこと

楽しかったのは、ホラー画像の制作、
辛かったのも、ホラー画像の制作、
でした。

画像加工が大変とか、そういうことではありません。そこはむしろ「楽しかった」分類にはいります。

photoshopってこんなこともあんなこともできるのか!という発見も楽しいですし、逆に、トレンドにあがるようなphotoshopの目玉機能はあまりうまく使いこなせない、というように実際に作ってみないとわからない気づきがたくさんありました。

辛かったのは「怖くしようとすればするほど怖さから遠のく」ことでした。企画段階でこれは怖いだろうと想像していたものであっても、実際に完成してみると全く怖くない。という状況に何度も陥りました。

結論として、怖さは「プレイヤーの想像力」が造るものだから、ビジュアルで怖がらせるのは無理だ。と諦めることにしました。

残業深夜を何人かの実況者様が実況してくださったのですが、そのコメント欄に「申刻の方が怖かった」という一言がついていたのもこれの裏付けになるかもしれません。

(↑このコメントにネガティブな気持ちは全くなく、むしろ「申刻も知ってくれてるの?!」と非常にテンションが上がりました。)

申刻では視覚表現でのホラー演出をあまりしませんでしたが、残業深夜のようにわざとらしいホラー画像を使わなくても、怖がってくれる方がいました。

ゲームのテイストが申刻と残業深夜ではずいぶん違うので一概に言えませんが、ホラージャンルでノベルゲームを制作するにあたって、怖い「画像」はあまり必要でないのかもしれません。

ここはおそらく今後も自作で検証していきたいなぁと思いました。

残業深夜のネタバレ

残業深夜の話はトゥルーエンド後に大きく内容が変わる仕掛けを入れました。それにより話の筋がかなり分かりにくくなってしまったと思うので、ここで釈明をさせてください。
大枠としては以下のようなストーリーです。

①主人公が残業している

②こちらに手を振る怪異に巻き込まれる

③怪異を避ける選択肢でトゥルーエンド

④主人公は残業の世界に囚われたまま

⑤きれいな山口に呼ばれる

⑥きれいな山口を信じると真のトゥルーエンド

⑦現実世界に戻ってこれて終話

この話にはきれいな山口と悪い山口が出てきて、それらは全く別の存在ですが、見た目は混在しています。

各所の解説

①の時点で田島がいる会社はこの世ではなく、悪い山口(=悪霊的存在)が作り出した霊的な世界。仮に残業世界と呼びます(センスないw)
②で見ていた向かい側のビルから手を振る怪異は、現実世界に呼び戻そうとしている同僚やきれいな山口(=現実の山口の意識のようなもの)でしたが、悪い山口により「怪異」として見えるように改変されており、残業世界に居続けるように操作されていました。
悪い山口は現実世界で田島が最も頼りにしている山口が死んだという偽の記憶を植え付けることにより、田島と現実世界の縁を切り、思い通りに出世できるが永遠に出ることのできない残業世界に田島を閉じ込めようとしていました。
③の最初のトゥルーエンドでは、田島は悪い山口による邪魔を「山口さんが助けてくれた」と誤解したままですが、山口を信じる田島は、悪い山口が用意した資料ですらも善意的に受け取ることにより、外階段の鍵を手にします。
④最初のトゥルーエンド後、現実世界から山口や同僚が田島を呼び続け、かつ、田島が鍵を手にすることで、残業世界に亀裂が入ります。
⑤悪い山口の邪魔が入り、何度も残業するループに陥りますが、内線電話を通して山口の呼びかけが田島に届きます。
⑥現実世界からの呼びかけを認知した田島が鍵を自分で開けることで、現実に戻ることができます。(①の時点で空いていたのは悪い山口が怪異を見せ誤認させるために開けていた)
⑦現実の会社に戻ってこれます。が、残業していて急に一人になった時、現実世界と残業世界の区別がつかなくなる演出で終話

自分のネタを自分で解説するのすごく恥ずかしいですね…笑

ただ、ゲームの中では上記を説明しすぎると怪異が薄れてしまうため、分かりにくく、混乱してしまった方もいたのではないかと思います。(一番の原因は僕の文章力のなさ、作り込みの甘さです。)

ただ、実況や感想を見ていると、一部の方が上記の内容を一通り汲み取って正しく解釈してくださっており、「す、すごい、この人全部わかってる…!」と感動しました。本当にありがとうございます。;;

まとめ

残業深夜のリリースを終え、しばらく燃え尽きていたのですが、今また新しいノベルゲームを製作中です。

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まだまだ荒削りなビジュアルなのですが、怪異の起こる家というテーマで制作しています。すごくありふれたモチーフなので次は話が分かりやすく伝えられるといいなぁと思っています。

最後になりましたが、この記事をたまたま読んでくださった方で、もし残業深夜のファンアートを描いてやっても良いという方はいつでもお待ちしておりますので、ぜひお願いいたsm…ゴニョゴニョ

残業深夜のプレイはこちらから https://novelgame.jp/games/show/5435
申刻のプレイはこちらから https://novelgame.jp/games/show/3948
作者のTwitterで進捗を呟いています https://twitter.com/a1YX09zbhuHJ1IE

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