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~アガベ~チタノタの分類について

アガベの中でもっとも代表的な品種と人気の「チタノタ」ですが、
さまざまな和名が付けられた品種が多数あり、曖昧でとても分かりにくく、僕自身も?でした

アガベにはまった当時、チタノタブルーを実生した時のお話です。
僕は「チタノタブルー」は、「チタノタブラック&ブルー」と同一だと思っていました。

種子を購入し、実生開始2年後
まったくチタノタブルーの特徴が現れないし、サイズも明らかに大きい事に疑問が生まれ、調べてみると間違いに気が付きました。


「チタノタブルー」のような「ランチョ タンバー」に分類されるタイプと
「白鯨」のような「シエラミクステカ」に分類されるタイプがあることに気づいたのです。

以下にチタノタ「ランチョ タンバー」と「シエラミクステカ」の違いについて簡単にまとめてみました。

《ランチョ タンバー》
ハワード・ジェントリー氏がメキシコのRancho tamborで発見した、アガベ
《シエラミクステカ》
フェリペ・オテロ氏がメキシコの Sierra Mixteca という地で Agave の種を採集する。

Rancho tambor(ランチョタンバー) Sierra Mixteca(シエラミクステカ)は採取した地名に由来しています。
どちらもメキシコです。
現地メキシコではチタノタ、オテロイの近縁種は4種存在するようです。 (オテロイ チタノタ ケルチョヴェイ キオテペセンシス)

Agabe oteroiおよび類似種の分布

Rancho tambor(ランチョタンバー)とSierra Mixteca(シエラミクステカ)
この2つは、以前はどちらもチタノタで統一されていました
(↑この経緯があるから分かりにくい)

2019年~正式に学名上別の種類に品種登録されました。

・ランチョタンバー(Rancho tambor)=チタノタ

・シエラミクステカ(Sierra Mixteca)=オテロイ

の2つに分類されたようです。

ですので、「チタノタオテロイ」という呼び方は厳密に言えば間違っているのかなと思います。

ランチョタンバー(Rancho tambor)=チタノタの特徴
「チタノタブルー」「ホワイトアイス」等
葉が青白く、細長く、棘も荒々しさがない。

シエラミクステカ(Sierra Mixteca)=オテロイの特徴
「姫厳竜」「白鯨」「レッドキャットウィーズル」等
緑色の場合が多い
 幅広い葉に力強い棘で、鋸歯が大きいのが特徴

現在特に人気のある品種のほとんどは、オテロイに分類され、オテロイのFO-76から派生した品種であることが多いです。
FO-76の由来は採取した、フェリペ・オテロ氏(Felipe Otero)の頭文字から取ったようです。
ですので、「姫厳竜」「白鯨」「レッドキャットウィーズル」等の園芸品種の種子は存在せず、
オテロイの種子しか購入できないのは、その為です。

ちなみに「チタノタブラック&ブルー」はランチョタンバーの特徴が強いですが、一概にランチョタンバーからの変異とも言い難いという見方もあるそうです。
広い地域の多くのアガベ種の間で、遺伝子の移入が非常に複雑なため
「チタノタブラック&ブルー」の種名はまだ「未定義」と考えられているそうです。

わかったようで、分かりにくいチタノタについてのお話でした。
僕は今、「チタノタホワイトアイス」を現地株のように大きく育てるための準備中です!
今はシエラミクステカが人気ですが、ランチョタンバーにも人気ががでる時が来ると良いなーと願いながら笑

参考文献

海外の論文を日本語に翻訳しました。
気になる方はご覧下さい。
面白いですよ!(自動翻訳の為、誤字、脱字、変換ミスあります)

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