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【第二の人生】最後の章:全ての人の頭の上に降り注ぐ『漢字』

*登場人物*

  • 萬里→お役目持ってる主婦です。新たに術具を手に入れると、新たなお役目が出現する。ただひたすらその繰り返し。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)相変わらず萬里へ小出しに何かを突きつける。不思議な世界を1人で進んできた人。


苦労しなくても、竹が手に入る場所を確保したのだから、今度は布袋竹と並んで生えている青竹が欲しい。
実は一度ノコギリを握り、一人でその場所へ行ってみた。

一人で茂みに入って、竹を物色していると、後ろから軽トラのおじいに声をかけられた。

おじい「あんた一人でごげなところに何しに来たんね?」

萬里「竹が欲しくて取りに来たんですけど、取っちゃダメな場所ですか?」

おじい「いやぁ、いくらでん持ってってよかばってんが、ここはアンタみたいな女の人が一人で来ちゃいかん場所たい!変質者に襲われたらどうするね!!!」

萬里「え?ここってそんな場所なんですか?」

おじい「そうたい、危なか場所たい!はよ帰らんね!」

萬里「いや、今来たばっかりやし、青竹が欲しいんです。」

おじい「竹は何に使うつもりね?」

素直に説明はできない(。-_-。)

萬里「え~っと、竹馬を作りたいんです!」

おじい「んなら、俺がちょうどいいの取ってやるけん、それ持ってはよ帰りなさいよ!」

萬里「ありがと~!!!」

なんとまぁ何もせず、ただ見ていただけで青竹が手に入った。

ツイてるというより、もう完全に何かに采配され動かされてるとしか思えない。

この青竹は道端で忘れられてるお地蔵さんや石碑、あちこちで見かける手入れをされていない神様達に、お水やお花をあげるための受け皿にするつもり。

大きな神社や仏閣だけに存在するのが神様ではない、それは皆さんも普段から気にかけて欲しいこと。
頭を下げるだけでもその神様はちゃんと見てくれてます。

いよいよ『九節の杖』が手に入った、これは魔法の杖と言っても良いくらい。

営業マンのH氏とは、サクヤさんの治療院で営業の合間(さぼり中)に出くわすことが多い。

治療院へ来る患者さんとも、治療後にお茶を飲みながら雑談したりもする。患者さんが帰ったのと入れ違いでH氏が来た。

H氏「萬里ちゃん、今どなたか来られてたんですか?」

サクヤさん「あ~今、患者さんと治療後にお茶飲みながら話してたよ~。」

萬里「うん、萬里は初対面の人でしたけど」

それが誰だったかは忘れたが

H氏「漢字落ちてますよ。ちゃんと拾ってください。」

萬里「は?漢字?なに突然?全く意味不明ですけど?」

H氏「以前、瀧虎の名前を聞かれた時に、萬里ちゃんの頭の上に漢字が降ってきたと言ったの覚えてますか?」

萬里「はい、覚えてますよ~。」

H氏「それと同じで、みんな後ろの方や御先祖さんやお神様からの御言葉(みことば)が頭の上に降ってきてるんです。」

萬里「みんながそうなんですか?で、拾うってどういうこと?」

H氏「先ほど来ていた方の頭の上に降っていたであろう漢字が
そこにバラバラっと落ちてます。頭の上に降り注いでいる時に
きちんと拾ってあげないとそうやって床に落ちて散らかります。
それはその方に今必要な物事や、課題ともいえる事なので、きちんと伝えてあげなければいけません。」

萬里「伝えるって言っても、漢字が降ってくるだけでしょ?萬里漢文も古典も苦手だし、漢字から何かを読み解くとかできませんよ。」

H氏「とにかくまずは拾って、その漢字の意味を考えれば、言葉として伝える事ができます。今この状態だから、実は私いつもちりとりで集めて持って帰ってるんですよ。」

萬里「え~!それそんなに大切な事なんですか?」

H氏「大切です!その方にとって、とても大切なメッセージで、生きていく上でのヒントなので、きちんと伝えるようにしてください。『伝える事』というのは、誰にでもできる事ではないのでできる人がやらないと。」

萬里「そうなんですね、練習しないとすぐにどうってできないと思うんですけど、視る事を意識してやってみます。」

H氏「とても『氣』が強い材木でできたフクロウのキーホルダーに、降りてきた漢字を書いて渡してるんですけど、萬里ちゃんにもあげましたよね?」

萬里「いつ?もらってません・・・。」

H氏「うそ?あげたでしょ?いつも誰にでも会ってすぐに渡すようにしてるんで、萬里ちゃんにも渡していたと思ったんですけど。」

萬里「もらってません・・・。」

H氏「あ~そうでしたか、大変失礼しました。今作りますね、漢字を書いて
『氣入れ』もします、そしてこの素材の木の力と合わさって微力ながら御守りにもなります。」

そのキーホルダーに書いてあった文字は
『絆』

この時のH氏に何が視えていたのかはわからない。ただ、そろそろ何かまた新しい事が始まりそうな気はする。

H氏「『絆』の意味はわかりますよね?」

萬里「はい、一般的な意味なら。」

H氏「これからは、亡くなった方々だけでなく、生きて悩む方々も助けていって下さい。仲間との絆だけでなくたくさんの人、生きた人、亡くなった人をつなぎ、絆を紡いでください。」

萬里「それも役目なんですか?」

H氏「はい、救いを求めているのは亡くなった人だけではありませんから
、頭の上に降ってくる漢字についても確実に拾って言葉にしていって下さい。
萬里ちゃんの先代さんも根気強く大勢の人を諭し、救い癒してきました
萬里ちゃんにもそれができるはずなんです。」

萬里「萬里、気が短いし白黒はっきりしてないと好きじゃない。人にも同じような事を求めると思います、根気強く人を導く自信なんてないんですけど・・・。」

H氏「みんな失敗しながら実践で学んでます、自信なんて元々みんな持ってなんかいませんよ。行動して結果出して、失敗して学んで自信をつけていくものです。」

不意に転機が来た、急な展開に戸惑った。
すぐに誰かが改まった形で相談に来ることなんかないとは思うけど、H氏から今出た言葉なのだから、多分また何かが動き出すんだろう。

一つ一つ、経験を積み重ねる、その都度学び知識を増やしていく、そして、それを生かしていく。
それは自分の為だけでなく、生きてようが死んでようが関係なく誰かの為にそれが萬里の役目なんです。

さぁ、有無を言わさず、次の段階へ向かって出発!
っぽいです。

【第三の人生】へつづく

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