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【第二の人生】72の章:虎の名は『瀧琥(リュウコ)』

*登場人物*

  • 萬里→主婦です、お役目持ってます。こういう人間は、単に霊を供養すれば良いのかと思ってました。命がけなんだな・・・。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)いつも涼しい顔してます。色々視えるから苦しいだろうなと思うけど、時々楽しそうでもあります。


H氏「萬里ちゃんの傍に瀧虎が居るのも
萬里ちゃんが命の危険に晒されないためです。
たくさんの人を助けるためには、
心身健やかに保っていなければなりません。
どうもこれまでに三人ほど、
瀧虎に咬みつかれているようですよ。」


萬里「え!?瀧虎は咬みつくんですか?」


H氏「はい、萬里ちゃんの
命を護るために居るので、
萬里ちゃんが命の危険に晒されると
即座に攻撃します。
瀧虎に一咬みされたら手加減されたとしても
軽く身体の3分の2は口に入る感じですね(笑)」


萬里「そ、そりゃ
大きいネコ科の獣ですから
手加減したところで死にかけますよね。」


H氏「そして、咬まれた人はあちこち
全身原因不明の激痛に見舞われ
のたうち回るほどです、
それは病院に行っても治りません。
で、三人咬まれてるんですけど
何か思い当たる人は居るんですか?」


萬里「あ!思い当たる!完璧に3人です。
過去に萬里に暴力振るった人が3人居ます!」


H氏「そんなことがあったのなら、
間違いなくそれでしょうね。
萬里ちゃんが傷つけられ
危険な目に遭うと命令しなくても
速攻で喰い付きますもんね。
出会って以来、
私の所にもよく来てますよ。」

萬里「瀧虎がですか?何しに?!」


H氏「萬里ちゃんには逆らえないし
甘える事も絶対しませんが、
やはりネコ科の動物
私に戯れに来るんですよ^^;
猫が毛糸を転がすように
前足で私が転がされています。
遊んであげているつもりが
逆に遊ばれてますもんね。
たまに戯れて甘咬みしてくるんですけど、
ほぼ身体は口にすっぽり入って
シャレになってないです。」


萬里「なにそれ?!
遊ぶのも命がけじゃないですか!
想像したら面白すぎるんですけど!」


H氏「なにせ、尋常じゃなく
デカいですもんねーとは言っても、
遊ぶ時はそれなりに身体小さめで
来てくれるんですけどね。」


萬里「そりゃまあ、
いつも遊んでいただいて
ありがとうございます。」


今日の話で萬里も身体の一部を
差し出す日が来るのではないかと
ドキドキしたが、
このあたりも
前世でそうしていたかどうか?
立場がどうだったのか?
など、色々絡みがあるようで
萬里にその日は来ないと聞いてホッとした。

絶対助けてやる!という傲りを捨てて、
できることをやれば良い。
その判断をするために
慣れて冷静さを高めるしかない。

もし、H氏同様、
身体を犠牲にしてでも助けたい命
と出会ってしまったその時に
萬里はどうするんだろう?

答えの無いハテナも残るちゃぁ残る。

瀧虎が現れその存在を何度か感じ取り、
ちいさんの身体を借りて供養をする、
この繰り返しの間
不思議とスイッチが切り替わったかのように
パッタリと布団の中では映像を視なくなった。

そして、
ちいさんの対応をしている時は
頭の中に映像が広がる。
これは、
ちいさんと自主練をしている中で
気付いていたことではある。

よくよく考えると、
この現象は子供の頃からあった。

それを萬里的には
『自分って想像力が豊かなんだろう』と
思っていたことなんだけど、
この状況でも完全に視えているという
確定的な自覚は無い。

視える』という事がどういうことか、
まず何か視えたとしても
コレがそうだ!視えているってことだ!
という確信をまず持てない。

昔から付き合う男達に
悉く言われてきたように
『夢で見ただけの事証拠を見せろ』
みたいなもんだ。

H氏はひたすら
「萬里ちゃんは視えてます」と言うけど
まだまだ萬里には視える、聞こえる
という事がどういうことか理解できない・・・。

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