【第二の人生】96の章:H氏の身体の不思議と浮遊の日常化
*登場人物*
萬里→主役の主婦です、お役目持ってます。浮遊てこういうこと!?((((;゚Д゚)))))))
理妃ちゃん→萬里と同じようにお役目持ちだけど、霊に対しての反応とキャッチの仕方が全く違う。娘が2人います。
萬里は悪坊主の術により開けられた背中の穴を、自らの力で塞ぐことができた。
それから、いつの間にか自分の身体に施された術も、自ら操る事ができるようになっていた。
サクヤさんに施術してもらっても、その場の効果のみで終わるし、身体に必要かそうでないかは、自分の身体が勝手に判断するみたいで、氣穴に関しては必要なければ自然と閉じるみたいだから特に問題はなかった。
H氏は営業職なので、仕事の合間にサクヤさんの治療院へ来て短時間の治療を受けたりもしていた。
『百会(頭頂部のツボ)』に穴を開けてもらうことで、身体の中の不調を外へ出してもらい調整をする。
いつも苦しんでいるのにそれを表に出せないH氏の身体を、どうにか助けてあげられないものかと萬里は思うようになっていた。
活源会(氣の勉強会)でもサクヤさんやサクヤさんの同期の先生方に、色々としつこく質問攻め。
萬里にも人を癒す役目があるのならできるはず!
でもH氏は萬里が身体に触れる事を拒み、それはなぜか?と問い詰めても理由はハッキリ言わなかった。
萬里の勘繰りでは多分、H氏に触れる事でH氏の身体の中に閉じ込めている霊達に何らかの動きが出るから、本格的な能力のある人にやってもらうより、治療家としての能力だけがある人にやってもらう方が効果が高いのではないかな。
『お願いだから触れないでください!』と感じの悪い、セクハラ扱いみたいな拒み方をする。
H氏はサクヤさんに『氣』を当ててもらい、百会から悪氣を出し始めると途端に堕ちるらしく、中身が抜け出し治療中は冬眠状態になる。
そして、叩いて起こしてもらうようサクヤさんに、お願いしているのだとか。その叩かれる刺激で中身は瞬時に身体に戻り、肉体と一致するって話だった。
サクヤさんの話では、H氏の中身が肉体に戻ってきた瞬間、身体がズシンッと動くそうだ。
それは、見ていてハッキリわかる動きで、ホントにマンガみたいだとサクヤさんも言っていた。
萬里も時々、患者さんが居ない時同じようにやってもらう事があった。
毎日熟睡できてない寝不足状態とはいえ、サクヤさんが見ているこの状況で、人前で寝るなんてありえないと自分では思っていた。
しかし、浮遊は自分の考えや意思とは一致しないものだ。
萬里もいつの間にか堕ちている。
ある日の夕方、治療中にふと気が付くと、誰かのお宅のソファに座っていた。
喋り声が聞こえ、そっちを見てみるとソファの隣にアメの袋を握りしめた理妃ちゃんの次女が居た!
次女「ねぇ、開けて!」と、アメの袋を差し出され 袋を開けた後、冗談交じりに
萬里「次女ちゃん!開けてあげたけん、萬里にもアメちょうだいよ~!」と言ってみた。
次女「ダメッ!!!」
とアメの袋を胸に抱え込んだ。
萬里「え~っ!!!」とかなんとか言ってる間にサクヤさんの声で目が覚めた。
『なんかやけにリアルなやり取りだったぞ!?』
気になるから理妃ちゃんに連絡して、その内容を話してみると。
理妃ちゃん「それ何時頃?あ!そういえば、買い物してお迎えから帰ってバタバタしていた時、次女ソファに座って誰かと話してた!
どうした?って聞いたら『さっき萬里ちゃんが来て、アメちょうだいって言ったけどダメッ!って言ってあげんかった♪』って・・・。それ本当やったったい!?」
萬里「すげぇ!やっぱ次女ちゃんはハッキリ視えてるんやね。しかも躊躇なく会話するとか凄すぎる!」
理妃ちゃん「今その話聞いてビックリなんやけど・・・。」
萬里「萬里もビックリよ!萬里確実に浮遊して、人んちの中に勝手に入ったりしとるんや?!」
H氏が浮遊で我が家に来る事を、不法侵入!って罵ったけど萬里も同じことしてる・・・。
((((;゚Д゚)))))))
浮遊(幽体離脱)ってこういう事か・・・(。-_-。)
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