見出し画像

【第二の人生】94の章:浮遊で出会ったお坊さんの正体は・・・

*登場人物*

  • 萬里→主婦でお役目持ち。どうやら浮遊中も修行の時間らしい。浮遊の間は疲れないけど、肉体に戻った時の疲労感と筋肉痛がハンパない。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)は、前世繰り返し修行僧だって!


これまであまり縁がなかった神社仏閣にも時々回るようになった。

何か聞こえないかな?といつも耳を澄ませてみる。

萬里はまだ『聞こえる』という感覚がよく分からない。

ある晩、眠りにつくと萬里は、今まで見たことのない山を見上げていた。

むき出しの岩肌、切りだった崖や細い山道、初めて来た場所だ。
この頂上になんとなく何かがある気がした、浮遊中のはずだけど飛んでいくとかってことは思い付かず、萬里は頂上へ続く山を登り始めた。

リアルなら息が切れ、足がガクガクになりそうな斜面、山林の中をゆっくりと登る、その途中途中にお地蔵様や石仏が点在している、頭を下げ下げ、あいさつしながら頂上へ向かうが、どこがゴールなのかは知らない。

ひたすら登ったところで顔を上げると、山門のような入口が目の前に聳え立つ。

入ろうとすると山門の足元に、顔は土色で、ボロボロの布きれを羽織った修行僧らしき人が座禅を組むように座っている。
あまりにもひどい様なので『ジロジロ見ちゃいかん、失礼やわ』と思い、お辞儀をして中へ入ろうとした。

すると修行僧から「萬里ちゃん」と呼び止められた。

なぜ、名前を知ってるのか?気になったけど、とっさでビックリしたし、何か話があるんだろうと思いあまり顔を見ないようにしゃがみこみ、うつむき加減で話を聞いた。

たくさん何か告げられたけど、その内容はほとんど覚えていない。
覚えているのは、
修行僧「掌を出してください。」と言われ右手を差し出したこと。
その掌を指でなぞり『8』と言う文字を書かれた。

萬里は、それにどんな意味があるのか説明も聞かず「ありがとうございます。」とお礼だけを言い、そそくさと門をくぐり中へ入った。
そこで記憶は途切れる。

目が覚めても、なぞられた掌の感覚が残っている。
サクヤさんの治療院の勉強会『活源会』でH氏に色々話をした。

萬里「H氏、こんな夢を見たんですがリアルすぎて、何か意味がある事なんだろうと思うんです。どういう事かわかりますか?」

H氏「萬里ちゃん、気付いてると思ってました・・・。」

萬里「何に?」

H氏「萬里ちゃんと夜中に会ったのは私なんですけど・・・。」

萬里「え~!?見た目全くの別人でしたよ!というか顔は土色で、あまりにもボロボロのお坊さんだったので、あんまりジロジロ見ちゃいけないかなぁと思って、顔はほとんど見てないですよ~!」

H氏「私はずっと修行僧として転生してきているので、浮遊の時の姿はボロボロの修行僧の姿なんです。
そして、あの場所で私は毎晩修行してますし、萬里ちゃんは分かってるものだと思って話してました。気付いてなかったんですね・・・。」

萬里「そうなんですね?!浮遊も修行のうちなんだ・・・。やっぱり24時間休める時なんかほとんどないんですね。
で、8の字書いたのは何だったんですか?」

H氏「あれは8ではなくて『∞』無限大です。8も萬里ちゃんにとっては大事な数字で『末広がり』という意味があります。
八の末広がりも無限大ですし、萬里ちゃんの『萬』も果てしない数の事を言いますよね。
そして、萬里ちゃんの先代さんについていた直弟子たちも8人で、術では八卦を使います。
これから無限大に活動して、無限大の亡くなった方々、生きて悩む方々、皆を救うという意味を込めその扉を開いたんです。」

萬里「はぁ?OKもしてないのに何勝手に開いちゃってんですか?!」

H氏「あ、後ろの方(先代)からの命令なので、有無は言わせません。」

萬里「なるほど・・・。無駄なあがきはできないって事ですね。はいはい、受け入れますよ。」

もう何が起こっても、受け入れるしか道はない。
( ;´Д`)

よろしければサポートをよろしくお願いいたします! 頂戴したサポートは祈祷師活動のエネルギー♪( ´θ`)ノ 賛同いただいたあなたに、ご加護をお祈りさせていただきます。