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【第二の人生】22の章:能力者H氏の場合

*登場人物*

  • 萬里→主婦ですが、自分の役目とやらを受け入れました。「で?」なので、とりあえずH氏の出来上がるまでを聞いてます。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)H氏についてを語っていただいてます。


萬里「で、H氏の後ろの
お二方はどんな人なんですか?」

H氏「現在の私は生まれた時から
クリスチャンなんですが、
実は前世はずっと修行僧だったんです。
私の守護さんも
萬里ちゃんと同じく前世の自分です。
そして指導さんも修行僧です。

私はやるべきことが多いため、
他者と比べると短期間で
何百回と言ってもいいくらい
転生を繰り返しています。
私は萬里ちゃんのような
指導者のお付きの者とでもいいましょうか、
下僕のような人間で今でも浮遊で
毎晩修行をさせられています。
あ、させていただいてます。」

萬里「なんで今、
言い直したんですか?笑」

H氏「強制的な言い方すると怒られます、
それも「やるべきこと」であって
自らすすんでやらなければ
ならないことなので。」

萬里「へぇ~、
忙しい人なんですね。
そういえばサクヤさんから
聞いてたんですけど、
大きな山場を迎えていたとか?!
死ぬか生きるかだったんでしょ?」

H氏「あ~、そうでした。
実は私は転生の度に、
42歳で死を迎えてきてたんです。
そしてずっと
家族を持つ事はなかったんです。
持つというより、
持つ事が許されない。

私が今世で結婚を決めた時は
後ろの方と大喧嘩になりました。
本当は結婚なんて
してはいけない立場なんです。
家族を持てば犠牲にすることが前提、
家族のために人々を救うことが
出来なくなるリスクがありますし。
それを押して結婚したものですから
背負うものは格段に増えました。

結婚しない。
それが永遠に守るべき
私のルールだったんです。
今世の自分は違う!
絶対大丈夫ですから!
と押し切ったものの与えられる試練は
ハンパではなくなりまして。

42歳の山場、その時に
萬里ちゃんに出会うことができて、
生きなければならない理由ができたのが
今世で42歳を超えられた要因だと思います。
生まれた時代で出会うべき師に
出会わなかった場合は
次に次にと生まれ変わり、
時代を渡らせられることになるんです。」

萬里「なんか、物語や
映画の世界ですよね。
萬里には全く縁のない話だと思いたい。」

H氏「すいません。
御縁が出来てしまったもので。
ここまで来たら、
私は萬里ちゃんを見送ってからしか
死ぬことはできなくなりました。」

萬里「え?そうなんですか?」

H氏「はい、それが
弟子、下僕の役目です。」

萬里「その言い方やめてください。」

H氏「この道へ導いた立場ですが、
私は萬里ちゃんの弟子です。」

萬里「弟子・・・。
気持ち悪いんで、
しばらく慣れるまで
そういうのやめてくれませんか。
ところで、
やはり修行って必要になりますよね?
それって滝に打たれたり山にこもったり
そんなことしないといけないんでしょ?」

H氏「普通修行って聞いたら
そう思いますよね。
確かに滝行にもいずれは
行かないといけなくなりますが、
私たちの修行っていうのは
毎日毎日ひたすら
亡くなってしまった者達の
供養をすることです。
それに、滝行は気が向いた時に
行くような簡単なものではありません。
それはその時期が
来た時にまたお伝えします。
あくまで『行』です、
生半可なことではないので、
行くのはいつでもいいわけではないです。
ゆくゆくお許しが出た時に考えましょう。」

『誰にお許しをもらうんだ!?』
色々と理解しがたい。

それに含みのあるハッキリとしない
話し方もずっと変わらない。

しかし、
これから何が始まるんだろう?

なんともない顔して話聞いてるけど
萬里、本当は怖くてしょうがない。

でも、ここまで来たからには
萬里を引っ張り込んだ
責任はきっちり取ってもらう。

そう決めた!!

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