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【書評】『安楽死が合法の国で起こっていること』児玉真美/ちくま新書 𝑡𝑒𝑥𝑡. 養老まにあっくす どうしてみんな「死ぬ」という選択しか考えられないのだろう。著者が言うように、「死ぬ権利」を認めてもいいけれど、同時に「生きる権利」も認められなければならない。 免疫学者の多田富雄さんは67歳のときに脳梗塞で半身不随になり、発語はできず食物も自力では飲み込めなくなった。しかし、彼はそのときから「本当の意味で生きている」と感じるようになり、その日々を『寡黙なる巨人』(文春文庫