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アップデートなくしてよりそったサービス提供はできない?|読書感想文

こんにちは、よりそう広報のタカダです!
皆さん、ワクチン接種はどのような状況ですか?
私はありがたいことに先日2回目の接種まで終えることができたのですが、真夏なのに寒気がすごいわ、高熱が続くわ、と大変な思いをしました……。
ワクチンについては様々な論考や意見が錯綜しているので、皆さんの中にも接種する方・しない方、どちらもいらっしゃるかと思います。どちらにせよ、命を守る行動を心がけたいですね。

さて、私は最近こんな本を読みましたよ。

「男なのに育休取るの?」「女性は結婚して夫の給料で食べていけるから」など、本人を見ずに属性だけで決めつけた結果ぶつけられた《駄言》を集め、そんな言葉が生まれる背景や、駄言を受けた際の対処方法を探る本です。

日経xwoman編集部が出していることもあり、内容はジェンダーにまつわるもの中心。ただ、駄言リストに続く《なぜ「駄言」が生まれるか》の章は出色で、衆議院議員の野田 聖子さんやライフネット生命創業者の出口 治明さんなど錚々たる面々が、各々の観点から駄言の生まれる背景に迫ったインタビューが掲載されています。

印象的だったのが、誰もが口を揃えて「駄言は、当事者意識を持たないがゆえに情報や価値観がアップデートされていない人間の決めつけから生まれる」と言っていること。
そもそも駄言は誰かを傷つけているから《駄言》と言われているのであって、無為に人を傷つけないためにも自分の価値観をアップデートして《決めつけない、イケてる言葉》を言える人間になりたいものですよね。

個人的には「相手のことをよく見て、決めつけをせずに接していこう」と心に決めたのですが、実はこれって駄言に限った話ではないなと思いました。
というのも、「当事者意識を持たないがゆえに情報や価値観がアップデートされない」ことは個人だけではなく企業にも起こりうるからです。

たとえばお葬式は、それこそ各ご家庭で求めるプランが全く異なります。
時代の変遷による小規模化や、コロナ下という特殊な状況によってざっくりとした傾向はあれど、ご家族の関係性や故人さまの交友関係、お住まいの地域、経済状況などを聞いて総合的に判断しないと最適なプランはご提案しにくいもの。
それを「故人さまはあなたにとって遠縁なのですね。ではお手間をかけたくないでしょうし、コロナで人も集まりにくいですから火葬式で」などと、ご家族さまの表層的な特徴だけで勝手な憶測でプランを決定してしまったら、それこそ《決めつけた、イケてないサービス》です。
遠縁であっても育ての親のような存在である可能性や、手間をかけて送り出したいご要望を持つ可能性を勝手に排除したことで、ご家族さまを傷つける可能性があります。
たとえご家族さまから「このプランにしたい!」と決め打ちでご連絡をいただいたとしても、それが本当に望ましいものなのか、深掘りして共に考えご提案することが《決めつけない、イケてるサービス》だと思うのです。

「よりそうお葬式」には家族葬3プランと火葬式2プランがありますが、お話を伺ううちに「最初は火葬式にしようと思っていたけど、やりたいのは家族葬だった」「一日プランにしようと思っていたけど、しっかりお別れをしたいから二日プランにする」といったご家族さまも多くいらっしゃいます。
ときにご家族さまご自身のお考えと実情にギャップがないかどうか、ヒアリングしながら一緒に探していくことで、本当に最適なプランが提案できるのです。……と、コールセンターのメンバーが言っておりました。大変頼もしい話です。

しかし、こうした《決めつけない、イケてるサービス》を提供し続けるためには、コールセンターの対応のみならず、サービスの中身もアップデートしていく必要があると思います。お客さまの声はもちろん、社会の流れやパートナー葬儀社さまのご意見も踏まえながら「本当に現実に即したサービスか?」「このサービス設計で取り残される人はいないか?」常に考え抜くことなしに《イケてるサービス》提供の道はありません。

……と、ここまで書いていて気付いたのですが。

①当事者意識を持ち
②常に価値観や情報をアップデートし
③決めつけずに物事を見る

これ全部できて、言葉でも示せるようになると「よりそう」ことになるのでは……?!

思えば、イケてるサービスって痒いところに手が届いているし、どんな条件のユーザーであっても使えるように配慮が行き届いているし、結果的によりそってくれているように感じますよね……。
きっとゴールがある話ではないのですが、会社としていつまでも追求すべきアクションのヒントが「駄言辞典」には含まれていると感じました。

私はサービス設計やお客さま対応に関わっているわけではありませんが、会社と社会の懸け橋として情報を伝達する役割を担っています。
どちらに対しても当事者意識をもってよりそった対応をしていきたいな、と思ったタカダなのでした。

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