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社会福祉法人法務支援の目的

昨年、とある企業からコンプライアンス研修の講師を依頼されました。その内容について色々逡巡した結果、本書をベースにしました。

「コンプライアンスのすべて」中島茂著(第一法規)https://www.daiichihoki.co.jp/store/products/detail/104278.html

ともすれば曖昧になってしまうコンプライアンスを6つの視点に整理した本書の中でも特に、事業者を取引相手とするいわゆるBtoB企業は最終消費者への影響をよくよく考えなければならないんだという点に感銘を受けました。

ライフワークである「医療を受ける子どもの人権」を研究し始めたきっかけは、自分の子が入院した際に親子入院生活の大変さを実感したことでした。原点は親・保護者への関心と共感だったのです。

自分の子どもが大阪市立茨田第一保育所に通うようになって最初に思ったのは、「なんでこんな良いものが世の中にもっと知られてないんだろう?」でした。初めての子育てで不安だらけなところプロの保育士たちが寄り添ってくれる、ほぼ毎日あんなことがあったこんなことが出来たと専門的視点を交えて我が子のことを教えてくれる、安全な環境で子どもの発達を保障してくれる、それは親が働いている間に子どもを見ておいてくれるという次元を遙かに凌駕した世界でした。

司法修習生のときに、児童養護施設での研修に行きました。わずか2泊3日の研修です。職員から、ある学習障害を持った小学生の宿題をみてあげてと言われました。全く勝手が分からない自分は、その子に泣かれてしまいました。ほかの業務から戻ってきた職員はその子のノートを見るなり抱き寄せて「すごいなあ!こんなに頑張ったんやなあ!」と絶賛しました。保育士は愛情を子どもに適切に伝える高度なプロフェッショナルなんだと、自分は理解しました。

保育所保育園との関わりを大人になってから持つようになった自分は、基本的に保護者目線です。今は経営者目線でもあります。そして弁護士の立場と目線で保育園を支援し、それによって保育園を利用する親・保護者を援護したいという思いから、クニモト法律事務所を始めました。
しかしながら当事務所における自分の社会福祉法人法務支援は、最終的には子どもたちの権利保障を目的とするものであることを忘れないようにしたいと考えています。

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