石川県七尾市視察報告から考える「まちづくり」とは? ーヨリアイ図書館vol.1
「『まちづくり』って何?」「『地域活性』って何?」
「興味はあるけど、あんまり分からない…」
そんなことを知りたい方にぜひ見ていただきたいです。
1.はじめに
みなさんこんにちは。ヨリアイ運営の谷一です。
僕は今年の9月に石川県七尾市にある民間のまちづくり会社
株式会社御祓川に視察に行きました!
今回はその視察での学びをシェアしたいと思います。
まずは「七尾市ってどんなところ?」と思うので概要から。
2.七尾市の概要
◇人口
約5,0000人
◇面積
318.3 km²
◇特産品
米、能登牛、牡蠣、干物
◇場所
石川県の中心部
◇観光源
温泉、祭り、など
とにかく海と山と人の心が綺麗です。
Q.御祓川ってどんな会社なの?
A.簡単にまとめると、七尾の地域資源をもとに、まちづくりをするにあたって重要となる「マチ、ミセ、ヒト」の3つを育てる事業を展開している民間のまちづくり会社です。
現在は「ヒト育て」を中心に活動しています。視察受け入れやコンサルティング事業を行っている事業(通称:御祓川大学)や、大学生向けの長期実践型インターンシップ事業(通称:能登留学)を行っています。
今回は代表の森山奈美さんにお話を伺いました。お話の中で特に大切だと思った部分をもとに、
✓『地域活性』とは?
✓『まちづくり』とは?
などを踏まえて
地域と関わる時に意識してみると良い視点
について話したいと思います。
「まちづくりってこういうものなんだ~!」
「なるほど、こういう視点もあるのか」
と1つの参考にしていただければ、と思います。
では早速参りましょう!
2.地域活性とは
地域に興味ある学生なら一度は聞いたことのあるこの言葉。ぼんやりした定義でどういうものかイマイチ分からない人もいるかと思います。
僕も地域活性って抽象的なものだと思っていたのが、お話を聞いたあとすんなりイメージできてびっくりしました。
地域活性とは、
「どういうこと?」と思った方に七尾市をもとに具体例を。
もともと七尾のまちづくりは、1986年に発案された「七尾マリンシティ構想」から始まります。
港の方に道の駅「能登食祭市場」を、駅前には複合型商業施設「パトリア」をそれぞれ集客の拠点として作り、
駅前と港の二核一軸をコンセプトに中心市街を盛り上げよう
という計画ができました。
↑能登食祭市場
↑パトリア
右端に七尾駅、左端に七尾港があります。
赤い部分がシンボルロードです!
その際、御祓川沿いの道路をシンボルロードとして整備しようという都市計画のもと、道路の幅を広げようとしたのですが、
地域住民の方に立ち退きを要求しなければならないこともあったのだそうです。
地元の人の中には「地域活性したいのか出ていけと言っているのか分らん」と思う人もいて、それを機に廃業する店もあったそうです。
しかし、それがきっかけで歯医者を廃業し、家を建て替えて新しく店を始めた所もあったとか(理由までは聞けませんでした)。
現在その店は経営者の方の実家に移転し、空いたところにはまた新しい店ができた、とのことです。
まとめるとこのようになります!
何かを変えるには障壁もあるけれど、そこに新しい機会も生まれたんですね。
代表の森山さんは
「地域活性は常に何か新しいことがある、チャレンジが常にある状態」
とおっしゃっていました。
一過性のものでは長期的に見ると効果が薄く、やはり継続して新しいものが生まれていることが大切なんですね。
このように「活性」という文字に注目してみると分かりやすいものですね!
常に新しいチャレンジがある状態=「地域活性」してる
と思って地域を見てみると面白いかもしれないですね。
3.まちづくりとは
「まちづくりって結局どういうこと?」
そう思う方もいらっしゃるかと思います。
森山さんのお話の中にあったのが、
ということです。
森山さんのお話では、「何か地域にとってマイナスがあったところからまちづくりが始まっていく」とのことでした。
これについても七尾を具体例にして見ていきましょう。
先ほど述べた「七尾マリンシティ構想」というのも最初は政治的にも経済的にも七尾の元気が失われてきたことから始まったものであり、
御祓川(会社名のほう)もその構想に欠かせない御祓川(川のほう)が汚染されていたことが設立のきっかけとなりました。
何らかの痛手を負ったところから、まちづくりは始まる。
既に色々な地域を見ている方はその地域に照らし合わせてみてみるとイメージがつきやすいかもしれません。
「小学校が廃校になった」とか「地域の商店街に元気がなくなった」とか、
色々な「痛手」から、まちづくりが始まったはずです。
「じゃあそのまちづくり、どうやって復興すればいいの?」
そんな時に大事にしてほしい視点があります。
それは、地域の固有性を見ることです。
自分の地域の強みを知ることができるからです。
どうやって地域の固有性を見るのか?
このように森山さんはおっしゃっていました。
さてこの3つが何なのか、少し考えてみてください。
分かりましたか?
答えはこの3つです。
時間…その地域が辿ってきた歴史。
空間…その地域特有の地形や風景。
人間…その地域にいる人々の気質。
今回は特に空間についての話を。七尾を含む能登は内海で港に適した地形であり、田園と海が並立した風景が当たり前のようで珍しいと森山さんはおっしゃっていました。
さらに特別なのは、能登は人間が手をつけた自然である、つまり里山里海の風景が広がっているということです。
そのおかげで景観が保たれたり、台風や豪雨などの自然災害にも強くなったり。
今までの人生の多くをそこで過ごしてきましたが、能登はこんなに特殊な風土を持ってたのか、と気づきました。
当たり前のようで実は希少なもの。その地域の良さ、そこにある資源を活かしたまちづくりが必要不可欠なんですね。
4.最後に
いかがだったでしょうか。僕自身はお話を聞いている中で納得することばかりでした。
何度も言いますが、これらのことを意識してこれから地域と関わっていくのも面白いと思いますよ。
このnoteを読んだ後に
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
御祓川について
御祓川大学↓
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画像引用元
https://www.hot-ishikawa.jp/spot/1954
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2_(%E4%B8%83%E5%B0%BE%E5%B8%82)
http://www.pref.ishikawa.jp/michi/adopt/list/nanao.html
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