5歳児、大好きなアニメとお別れする
5歳女児、いま一番ハマっているアニメがある。
1年間テレビ放映されていたそのアニメだけど、今週ついに最終回を迎えた。これです。
これまでも、娘が好きなアニメは様々あったけれど、通してずっとハマったのは『ひみつ×戦士 ファントミラージュ』が初めて。少女たちがひみつ戦士に変身するシーンを繰りかえし視聴しては、決めセリフやダンス、最後のポーズを完璧にトレースできるまで練習を重ねていた。
日曜の朝9時。
「アニメの最終回はさぞ寂しがるかな?」と、娘の様子を台所からこっそり観察する。私自身、娘の決めポーズを見られなくなると思うとすこし寂しい。
すると娘ちゃん、私の想像の斜め上をいく「決別の儀」を行いはじめたのだった。ちょっとそれが独特すぎて、やっぱり子供っておもしろ……!となったので、今回はその一部始終をnoteに記録しておきたいと思う。
・・・
以前、「5歳児にカメラを渡してみた結果」というnoteを書いた。
娘にお古のカメラをあげたところ、日常の悲喜こもごもをカメラにおさめるようになった5歳児。ついには、お気に入りの写真をプリントアウトして、誕生日カードまで自作した、という話だ。このときのカードはこちら。
ああ、もう何度みてもかわいいし、うちの子って天才……と思わずにはいられない。(安心してください、親バカです)
そんな5歳児が、また、おもむろにカメラを取り出してきた。日曜朝の喧騒の最中、32インチテレビからアニメのイントロ曲がささやかに流れだしたときだった。
テレビにむかって試しにシャッターを切る娘。
ひみつ戦士が全員そろってポーズを決めた瞬間を逃すまいと、テレビ正面を陣取る娘。
何枚も写真を撮り、不安そうにデータを確認する娘。
お目当てがちゃんと撮れていることに安堵し、笑顔になる娘。
そして、私のところへやってきて、「ママ、いま撮った写真をプリントアウトしたいからコンビニに連れていって」とお願いする娘。
外はしとしと梅雨空だけど、「今日は雨だからお出かけできないよ」なんて言えないよ、ぜったい。
わが家では、子どもが家族のための仕事をすると、親から数十円のお金を渡している。5歳娘は洗濯物を畳んだり、掃除機をかけたりしてコツコツと小銭を溜めていたのだけれど。
「このお金で写真をプリントアウトするの」
え、写真代くらいママが出すよ……と一瞬思うが、これは娘なりに納得したお金の使い方なんだと考えなおし、「100円あれば、2枚プリントアウトできる」と教えた。
娘は一枚一枚写真を見比べ、2枚を選びとった。ファントミラージュ4人全員の決めポーズと、主人公のアップ写真の2枚。どちらも、とてもよく撮れている。
コンビニから帰宅すると、娘はさっそく写真にハサミを入れはじめた。うん、これは想定内。前回も写真を切り貼りして工作していたので。
テレビ枠にそって写真をトリミングし、次はセロテープと赤いカードを持ってくる。
……え?
赤いカード??
!!
ちょっとまって娘ちゃん!!
君の「お誕生日カード」がパワーアップしているじゃないの!!!
しかもカード下には、何か文字が書き加えらている。
「わたしたちの おもいで」
「ファントミラージュとお別れだから、忘れないように写真を貼っておくの」
娘は、満足気な顔で私に教えてくれた。
こうして、「アニメの最終回は寂しくて泣いちゃうかな?」なんて心配していた私の心配をよそに、5歳娘は晴れ晴れしく大好きなアニメとお別れしたのだった。たくましくなったなぁ(涙目)
さいごに
「あーあ。『ラブパトリーナ!』(次回作)が楽しみすぎて待ちきれなーい」
と、一瞬で娘の気持ちが切り替わったのは、ここだけの話。
(写真、とっても上手!)
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