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第1回 だいたい毎朝困ってる

朝九時。本日の起床時刻である。
しかし九時はまずい。スマホのアラームは七時半に設定しておいたのだから、何とか八時には人間らしく二足歩行で、あれやこれやと動いておきたかったと思う。
 
スマホのアラームというのは任意で時間を設定でき、その時刻になれば、こちらも任意で設定できる音なり音楽なりを鳴らしてはくれる。とはいえ、そのアラームをきっかけとして発動するはずの予定の遂行までは保証してくれない。例えば、私がスマホのアラームを使用する際、その目的は主に起床である。つまり、起床時刻になれば音は鳴らしてはくれるものの、必ずしも起床できるとは限らないということになる。困ったもんだ。
 
こうして今日も私の1日は始まる。だいたい毎朝困っていて、今朝も「困ったもんだ」から始まった。もはや立派な日課と言えなくもないが、それは絶対に言わない。なぜなら私は、「朝日を浴びながら窓を開け、部屋の空気を入れかえ、キッチンで白湯をつくって飲む」系のやつに憧れている。あれ、すごいと思う。どうやったらできるのか全然わからない。
 
さて、話を戻して7時半にアラームを設定した件であるが、それは「ゴミ出しをする」というミッションのためであった。私の暮らす町内には、ゴミは朝8時半までに出すというルールが存在する。これはもう、どうこう言う話ではなくて、そうなのだから仕方ない感じに分類されるルールと思っている。特に不満もない。問題があるとすれば、私がその時刻までに起床して、正しくゴミ出しをできるかどうかという点なのだ。
 
無論、前日の夜に出しておくという選択肢は知っているし、基本的には私もその方法を採用している。しかし昨晩に限っては無理だった。それはとてもとても難しい選択で、私にはそれをするだけの勇気がなかった。そう、昨夜はひどく寒かったのだ。わかりやすいように数字にするならば、1℃とかそういうレベル。
 
確かにゴミ出しをする場所は家から近い。音で表現するならば、とっとっとーっと行って、とっとっとーっと帰ってこれる感覚である。何だか今思えば、できた気がする…。でも昨夜は無理だと思った。昨夜の私はそれをできないと思ったし、事実しなかった。昨日の私と今日の私は違うのだ。ちょっとかっこつけてしまった。かっこつけたところで、これは単なるゴミ出しの話なのに。まあ結局、ゴミ収集車がまだ来ていなかったのでゴミ出しは間に合った。おっけおっけ。
 
こういう、くーだらないことを静かに静かに書きます(←ここ自己紹介)。

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