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誰かに肯定される感覚が欲しくて自分磨きをしていたことに気づいた話

最近、何事にもやる気が出ない。

……とまでは言い切れないけれども(やらなくてはならないこと、最低限のことはやっている)以前のようなやる気が出なくなってしまった。「鬱が再発したのかな?」と疑ったけども、苦しんだ頃のように罪悪感にまみれていない。ご飯も食べているしお風呂にも入っている。日々の暮らしを営んでいる。

いつ頃からだろうか、「もえちゃんはなんでもチャレンジするよね」とよく言われるようになった。数年前にお付き合いしていた人と拗らせた恋愛を終え、私のチャレンジ精神はさらに旺盛になり、夢だった仕事にも就けたし、その時思い描いていた自分にもなった。あの頃は好きなアーティストの話しかできなかったけど、今は経済や仕事の話もできる。日常の話もできる。興味の幅がかなり広がった。自分がどんな人間か、いろいろな人に聞いて回って、ダメなパターンを知った。ひとえに、私の努力のおかげだと思う。努力はすごい。

でも、努力の凄さを感じるようになってから膨れ上がるのは孤独感だった。「こんなに頑張ってるのにどうして私は誰にも認められないんだろう」「いつも居場所がないんだろう」「そのままの私を受け入れてくれないんだろう」。正直言ってしんどかった。ここ1年でそれを強く感じた。(身内が亡くなったのも大きいのかもだけど)

カウンセラーに頼った時期もあり、何度かセッションをうけるうちに過去の自分が抑えていた感情が蘇ってきた。「どうしてあの子が嫌いなのに仲良くしていたんだろう」「あの時嫌なことをされたのに拒めなかったんだろう」と。そういう罪悪感に苛まれてお世話になっているリラクゼーションサロンに駆け込んだ。担当のお姉さん(彼女もまたHSPで私と似たような境遇の持ち主)から「アートをやってみたら?」とおすすめされた。

初夏、久しぶりに絵を習い始めた。絵を描くなんて中学生ぶり。子供の頃は学校から帰るといつも絵を描いていた。中学から成績を付けられるようになってから、自ら絵を描くことから離れていた。

まずはりんごのデッサン、そして立方体……とアトリエに通うたびに新しい絵を描いていく。楽しい。普段から考えすぎて消耗するタイプの私が、珍しく何も考えない時間になった。絵を描くことで解放されている。「自分磨き」と称して取り組んでいたチャレンジの数々からは感じられなかったことだった。

そして、アトリエの先生がとても優しい。というか、自分自身の特性を受け入れてくれる。そこに通う生徒たちとよく好きな映画や作品、日常の話をするのだけども、自分の考えだったり、生活だったり、話を否定せずに聞いてくれる。ほっ。聞いてもらえるだけで嬉しいんだ。

なぜか思春期くらいから自分の好きなもの・ことに対して否定的に見られたり、考えに対して「考えすぎだよ」とか「わかんない」と言われることが多かった。だから、なんというか受け入れてくれるだけでとても嬉しいのが今、なう。2021年。アラサーにして受け入れられる感覚を知る。「受け入れられてる」「肯定されてる」という感覚は、褒められて嬉しいという感覚とは違って、お風呂でボーッとしている感じ。ポワーっといった心地。

そんな感覚がここ1ヶ月くらい続いている。これまで誰かに受け入れられるために「自分磨き」と称したアレコレに取り組んでいたんだなと思う。そりゃーやる気が出ない。いかんせんずーっと欲しかった感覚が手に入ったのだから。

過去に何かのトラウマ(いじめだったり恋愛だったり様々)を抱えてしまったとき、クソ真面目な私だったからいつも「自分が悪い」と思っていた。「人として、女として他の人よりも劣っているんだ」と信じてやまなかった。だから「自分磨き」をして大嫌いな自分を隠そうと必死だった。リストカットといった自傷は他人からも見えるからわかりやすい自己否定の形だけども、間違った自分磨きも自傷行為も根本は同じなんだなと気づいた。

ここのところ、「休む」という感覚を意識している。どうやら私は休むことが苦手だったみたいで。昨日は昼間から地元の居酒屋でカレーとノンアルビールをゆっくり味わいながら高校野球の中継を見ていた。今日はネットサーフィンをして可愛い服を眺めていた。明日は静かなカフェで読書をしようと思う。こんな生活、いつからしていなかったんだろう。ただ、時計も持たずボーッとする生活が楽しい。

これからの私のライフワークをデザインする中で「休み」の一環としての仕事やパートナーシップのあり方を追求することが大事なのかもしれん、と思った。

久しぶりの記事。つらつらと自分のことを書いた。理想の自分を追い求めることに疲れてしまった人/過去そうだった人に届くといいな。

追伸:めちゃくちゃ関係ないけど、サムネイルの綾波レイが可愛い

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