コロナ禍の中,大学病院に入院した【後編】

この記事には前編があります.

前編では手術日前日までの話を記しました.後編では手術日以降の話をしたいと思います.

【手術日】

手術日当日はいつも通り朝6時起床でした.朝ごはんはない(というか食べてはいけない)ので,暇といえば暇なのですが,この日に個室から大部屋に移動とのことなので荷物の整理を行っていました.8時前に手術担当のお医者さんの1人が挨拶に来られ,体調の確認を行いました.8時20分くらいに看護師さんが迎えに来てくれ,手術室手前まで一緒に行くこととなります.手術室手前で手術室看護師さんにバトンタッチしたのち,手術室に向かいます.手術は人生初で,ドクターXみたいな大きく・天井の高い手術室を想像していましたが,意外とコンパクトな手術室で驚きました.着くとすぐに手術台に寝かされ,名前,手術箇所を聞かれます.その後点滴の針を入れられた5秒後には意識が飛んでいました.

気がつくと病院の廊下をガラガラと移動していました.途中エレベーターの壁か何かにベッドがガンッと当たったところで完全に意識が戻ったのを覚えています.その後病棟の病室に戻ると,急激に吐き気と喉の痛みを覚え,看護師さんに伝えたところ,吐き気止めと痛み止めを入れてもらえることになりました.オペが16時頃までかかり,病室に戻ったのはもう夕方の5時でした.そのころには容体が安定してきました.この日から大部屋に移ったのですが,周りは高齢の方が多かったです.1人は自分と同じく今日手術をした人でしたね.めちゃくちゃ先生や看護師さんに首が痛いということを連呼していて,困らせていましたね.ボォーッとして20時くらいになると看護師さんがいらっしゃり,もうすぐ担当医が来るので準備しますと言い,ベッドの角度や身の回りの片付けを行いました.そして担当医の方がいらっしゃり,歩けるかチェックしました.一応トイレまで歩けはしましたが,正直ふらつく一歩手前ぐらいの感じでした.歩くテストが終われば,飲み物を飲めるかの検査をして水を飲む許可をもらいました.しかし手術した鼻の部分にスポンゼルという詰め物をしているせいで全然飲み物が飲めず,この日は買っていた水・お茶をほとんど飲めませんでした.体調もそれほど良い訳でもありませんでした(だるさ・熱っぽさなど).動いた後にベッドの上でうろちょろしていたら,ベッドに赤い血がついているのを見つけました.どこから出てきたのか疑問に思っていると,鼻から出ていることに気付き,さっきまでうっとおしいと思っていた鼻水が血であるということに気付き,血の気がひきました.この日はその出血の件とずっと点滴もついていたので,動き回るのが面倒でしたね.

【手術後1日目】

朝起きて,トイレに行くと手術時のバルーンの影響でおしっこを出すのに激痛が走りました.その後朝ごはん(流動食)が来ましたが,看護師さんに半分くらい食べられたなら,常食に戻しますと言われたので,必死に食べました.しかし後々気づきましたが鼻が詰め物で詰まっているので,ご飯を食べても全然味がせず,食事が苦痛なのです.言ってみればひどい風邪を引いているときのご飯みたいな.なので手術前は楽しみだった食事の時間が,一転ただ物を入れる作業みたいに変化してしまい精神的につらいものがありました.昨日より体はよくなっていたので,少し勉強などをしつつ過ごしました.鼻からの出血は定期的にあるので,自分で鼻にあてているガーゼを替えるよう言われ,自分で替えていました.昼過ぎくらいから熱っぽい感じがして,あまり気分がよくなかったので看護師さんを呼ぶと熱が37.6℃くらいでした.熱がそこまで高くないということで,氷まくらを貰いました.夕方くらいに最後の抗生剤を点滴で投与したので,点滴ともおさらばです.夜までゆっくり過ごしていると,夜の検温で38℃を越し,解熱剤カロナールを処方してもらいました.このときはエアコンガンガン入れているのにめちゃ暑かったですね.ちなみにエアコンは各ベッドごとについています.

【手術後2日目】

朝起きると気分はそこそこ良かったので,解熱剤の効果があったのかなと感じました.朝のトイレは昨日と同様に苦行でした.ご飯も味がせず,入れれるだけ入れてという感じです.日に日に体調はよくなっているので,昼過ぎからはパソコンで残っていることをしたり,勉強をしたりと過ごしていましたが,やや熱っぽいのはあったのであまり無理せずに行動していました.鼻詰まりの方は,全然スポンゼルが取れる見込みがなく詰まったままでした.このままだと月曜日のアルバイトでは全然仕事にならないと思い,アルバイト先に月曜日難しいことを電話しました.また点滴を入れるために手首についているものを朝に取ると伝えられているにも関わらず,ずっと取られずにいて,またシャワーの許可もなかなか出なかったのですが,夕方に手首のものはとってもらえ,シャワーもOKが出ました.久々のシャワーで気持ちよかったですが,まだ鼻からの出血は多少あるので満足には入れなかったですね.この日から鼻うがいをするよう言われ,生理食塩水を鼻にながす鼻うがいをしていました.これを続けることで鼻に詰まっているスポンゼルが取れるようです.夜ご飯も終わり,先生から明日退院で大丈夫ですと言われたので退院の用意をして,寝ました.

【手術後3日目】

朝起きてからいつも通り血圧と検温をし,問題がなかったため退院の準備を進めていました.朝のトイレは相変わらず苦痛だったのですが,看護師さん曰く時間と共に痛みはなくなっていくはずとのこと.もし1週間以上続くなら電話してくださいと言われました(その言葉通り5日目くらいから痛みは全然なかったです).9時前に病室を出て,休日受付に退院を伝えて家に帰りました.平日退院であれば,入退院受付で精算をするのですが,土曜退院だったので,精算は後日になりました.

【後日談】

鼻の詰め物に関しては,手術後5日目くらいの鼻うがい時に大きなスポンゼルがドボっと出てきたのを機に,鼻通りが改善しました.以前までは左鼻はほぼ通らなかったのにも関わらず,手術をしたことで左も完全に通るようになりました.かといって劇的に生活が変わるかというとそうではなく,今まで使っていた点鼻薬が手放せたぐらいでしょうか.睡眠時はこれまでずっと口を開けて寝る習慣がついているからか,鼻が通るようになっても口が開いているので,口にテープを貼って寝るようにしています.

手術自体は上記のような改善があったのでしてよかったと思いますが,全身麻酔を伴う手術になると術後の体調不良があるのでちょっと考えものだなと感じます.けれども体を治す・健康になるためであるなら必要だと思いますので,もし今後そのような手術をする必要がある時がくればまたお願いするでしょう.

この記事を通じて,鼻中隔弯曲(湾曲)症で苦しんでいる方や手術を検討されている方の支えになれば幸いです.

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