クラゲ銀河:A jellyfish and the ram
銀河本体から垂れ下がっている青く光る巻きひげ様の星形成領域が美しい。
この銀河本体から垂れ下がっているような星形成領域を持つことで、全体としてクラゲを想起させる。
そこで、別名クラゲ銀河のニックネームがつけれている。
このクラゲ銀河、JO204と名付けられていて、六分儀座方向6億光年の位置にある。
ところで、このクラゲの足・触角の様なものは、どの様にしてできたのであろうか。
実に不思議だ。
と思っていると、大した現象ではないらしい。
これは、ラム圧(ram pressure)によるものだということです。
例えば、風の中に立っていると、あるいは走ったり自転車に乗ってスピードを出すと体は、風から(空気から)圧力を受ける。
よほどの強風でない限り、体本体は吹き飛ばされることはないが、髪の毛や服は風に靡く。
これと同じように、銀河が銀河団にひかれ中に落ち込むと銀河団の中にある星間物質が風の様に働き、銀河円盤の中にある星間物質(ガス)が剥ぎ取られる。
これが、クラゲ銀河の触手ができる原因。
そして、タイトルにand the ramとある理由。
ちなみに、ガスがはぎ取られると銀河円盤中の星生成が止まってしまい、円盤の光度が下がってレンズ状銀河になると考えられる。
ということで、この様な現象は結構あるらしい。
でも、絵としては美しい。
サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。