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銀河のバラを

Arp 273

https://apod.nasa.gov/apod/ap191120.html

本当にキャンバスに描いた薔薇のようだ。
題名「銀河で描いたバラを・・・」なんて。

これは、2億光年先にある、Arp 273銀河。
Arpとついていることからもわかるように、見慣れた、渦巻形や楕円と違った、特異な形の銀河。

見ての通り、薔薇の花に当たるところの銀河と、薔薇の花の枝に当たる部分の銀河が衝突して、このような形になったものと考えられている。

銀河の衝突が起きても、そこに含まれている、恒星同士がぶつかるということは、ほとんど起こらない。
しかし、お互いの銀河の中にある、星間物質は、大きな影響を受けるのです。

その結果、圧縮されたりして、集まり、新しい星=恒星を作ることになる。
この銀河も、下記の拡大写真のように、猛烈な星の誕生が起きている。
(青い光のところが、新しい星が誕生している箇所)

目算だけど(いいんです、宇宙に関しては大ざっぱで)、少なくとも数十億個、あるいは数百億個の新しい星の誕生だろうと思う。

https://apod.nasa.gov/apod/ap170510.html

この新しい星は、数百万年の年齢しかなくとても若い。

とても若いなんて、さらっりと書いたけど、数百万年。
我々の生きている時間と比べると、そりゃ、とんでもない時間。

でも、数億光年とか、数十億光年(時間ではなく距離の単位だけど)とかいう話が普通に出てくる、宇宙の話をしていると、だんだん、数百万年か、若い! みたいな感覚になってくるところが、恐ろしい。
(というか、もうやけくそになっている感じかな。)

さて、この銀河だが、あと数十億年経つと、合体して、一つの渦巻銀河か、楕円銀河になるのであろうと、推測されているのです。
数十億年経てば。


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