こんな銀河もある
地球から1,100万光年の位置にある、ESO 174-1銀河。
中心部にバー状の光の帯があり、そのバーの先から朧げな腕が銀河に巻き付いている。
中心部は、青みがかって見え、高温の新しい星が沢山あることが推測できる。
なぜなら、青いというのは、高温を意味し、高温の星というのは、質量が大きい。そうでないと、高温にならない。
そして、質量の大きい星は、その寿命が短い。
だから、新しい星ということが推測できるのだ。
ちなみに、茶色のダストの帯が顕著に見えるが、これも新しい星が生まれる原料になるので、この銀河は、中心部の棒状部分を中心に盛んに新しい星が生まれているのではないかと思う。
ところで、周辺部分が、透けて見えるほど朧げだ。
つまり、星の密度が低い。
我々の地球は、天の川銀河の腕の中にあるが、これと比べるとはるかに星の密集している場所にある。
そんな場所から、我々は夜空を見上げると、まさに満天の星が見える。しかし、この銀河のような星のまばらなところに、もし地球のような星があり、そこに住む人が見る夜空は、どんなものだろうか。
多分、ほとんど星が見えない、かなり寂しい夜空ではなかろうかと思う。
そう思うと、我々が夜空にたくさんの星を見ることができる(と言っても、この程度だけど)位置に、すなわち、天の川銀河の星の密集した腕の中にあることは、かなりラッキーだと思う。
ところで、元記事の解説には、この銀河をたくさんの星が取り囲んでいるのが見えると書いてあるが、書いた人の思い違いだと思う。
なぜなら、1,100万光年先の、個々の星は見えない。もし見えるのなら、この銀河の個々の星も見えることになるが、星の集団が薄ぼんやりとした霞のようにしか見えてない。
だから、この星のように見えるものは、我々の天の川銀河内の星か、あるいは、遠くの銀河だと思う。
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