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空が虹に

場所は、アゾレス諸島。
天の川銀河とアンドロメダ銀河の背景、空全体が、虹に!
これは一体、何が起きているのだろか。

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これは、熱圏と呼ばれる地球の上空90Km以上にある大気が光る現象、その名も大気光(airglow)と呼ばれるものです。

実は、地球の大気はいつも光っているのです。
光っているのだけれども、普段見えにくいのです。

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そして、その光り方は、地球の大気の高度によってそれぞれ違っています。

原因は、その高度にある分子や原子の種類が違うので、その分子や原子に太陽からの紫外線等が当たることによる、化学反応やイオン反応が異なり、発光色が異なるからだとされています。
OH= 87 km | Na = 90 km | O2 = 94 km | OI = 96 km

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国際宇宙ステーション(ISS)から撮影した大気光。
オレンジ色に輝いている。理論上からいくとNaが発行しているのだろう。

でも、なぜ虹色に見えるのか。
つまり、異なる高度の光が同時に見えるのだろうか。

これは、嵐の接近などによって、大気の塊が、風船(風船といっても超巨大な、オーストラリア大陸規模)を地面に落とした時にポンポン弾むような状態になり、それが周りの大気に波を生じさせ(大気重力波)させるためだと言われています。

大気重力波はある角度で上向きに伝播し、大気光層はわずかに異なる高度に存在しますが、波はわずかな時間に各層に到達するので、その高度に通常ないものが、存在するようになるため、という理屈のようです。
(ちょっと私の理解もあやふや)

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日本の気象衛星「ひまわり8号」によって撮影された、大気重力波が雲を生成、消失させることで広範囲へ伝わっていく様子。

オーストラリア北西部で発生した、大気重力波で、左に向かって広がる波紋のようなものが重力波。この影響は数千キロにも及ぶと言います。

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また、我々は夜空は暗いものだと思っていると思いますが、大気光があるため、完全には暗くならないのです。

そのため、ハッブル宇宙望遠鏡のように、大気光の影響を受けない望遠鏡の方が、地上の望遠鏡より有利なのです。

という話でした。
ふ〜ん、知らんかった。

補足
大気重力波がわかりにくい。
無理に押し上げられた大気の塊が、重力によって落ちてきて、勢い余って、それがまたポンと跳ね上がり、また落ちる。この時に、周りの(垂直方向にも)大気押し出したり、引き込んだりする。これが波になる。そして、これは重力の影響で生じる波だから、重力波なのだとか。

なぜか、宇宙戦艦ヤマトの波動砲が思い浮かんだ。





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