見出し画像

あたらしいシューズ

新しいウオーキング用のシューズを買った。
別に壊れたわけではないが、足にピッタリするやつだったので、履いていて少し時間が経つと、つま先が痛くなるのだ。

履いた瞬間は、何も感じず、むしろフィット感があるくらいなのだが、つま先がシューズの内側に少し触れている。

ちょっと触れている程度なので問題ないと思うだろうが、差にあらず。この少しの接触が、数百歩、数千歩歩くと問題になってくるのだ。

例えば、指で皮膚を軽くこすっても、一回ならなんでもないが、それが連続数千回になると皮が剥け、血さえ出てくると思うが、それと同じと思えばいい。

さて、このような状態だったので、新しいシューズを買おうと思った。しかし、1万円以上したシューズだ。勿体無い。

なんてことを考えて、数週間経った。
というのは、実はもう一足シューズを持っている。
このシューズは、ぎりぎり問題ない。

普段、ジムではこれを履いている。
何度か、戸外でトレーニングする時に、これを履いてみたが、さすがに外履きと内履きを一緒にしているのは、はばかれる。

そこで、最優先事項は何かと自分に問いただし、エイヤと新しいシューズを買うことにした。

運動具店に行き、物色したが、色くらいなら好みは分かるが、実際どれが機能的にいいのか、皆目分からない。

そこで、選ぶのを手伝って欲しいと店員さんに声をかけた。
事情を話したら、了解。まず、足の状態を測りましょうと機械のところに連れて行かれた。

台の上に乗ると、レーザーでスキャンして、足首から下の3D画像を作ってくれる。それで、足の特徴を見て合ったものを選ぶという。

ほう、と思いながら、言われた通りにしていると、画像ができ、「めずらしいですね。左右同じ形です。」と言われた。

私は、常日頃、体を左右バランス良く使うように心がけているので、その効果が出ているのかと、内心ちょっと嬉しかった。

ウオーキングシューズの説明をあれこれ受けているときに、隣にランニングシューズの棚があって、同じようなシューズが並んでいる。

ランニングシューズとウオーキングシューズはどう違うのか聞いてみたら、靴底の厚さが違うという。
ランニングシューズの方が薄い。その分軽いらしい。

ランニングシューズをウオーキングに使えないのか聞くと、大丈夫ですよ。実際軽いからとランニングシューズを買っていく人もいますよと言われた。

ここで疑問が湧いてきた。
靴底が厚くクッション性に優れているということは、足裏の筋肉のトレーニングにならないのではないかと。

その通りです。
足裏の筋肉も鍛えたいという人のために、それ用のものがありますとのこと。

どう違うかというと、靴底の厚さもあるが、普通のウオーキンシューズのように、靴底がしっかりした板のようではなく柔軟性を持たせてあり、地面の形状に応じて曲がるようになっているし、靴底の模様も変えてあるという。

ちょっと分かりづらいかもしれないが、靴底を捻ると曲がる。普通のウオーキンングシューズだと、靴底が板のように硬く、このように曲がらない。

ただ、これは、普通のウオーキングシューズより当然疲れる。だから、初心者向きではないという。

即断で、それにしますと答えた。
10年間は歩いている。それも、傾斜をかけ、それなりに負荷をかけている。初心者ではないはずだ………と思う。

種類は一種類しかなかった。
みんな楽に歩けるものを選ぶのだろう。

ウオーキングの目的は、有酸素運動をすることで脚を鍛えることではないのだろう。少なくとも主たる目的ではないのだろうと思う。

何か勿体無い気がする。

同じ歩くなら、有酸素運動と脚のトレーニンを兼ねればいいのではないかと思う。

もっとも、人それぞれだし、体力の違いもある。
だから、取り立てて、ここでどうこういうつもりはない。

サイズと色を選び箱に詰めてもらっている時、店員さんが再度言った。「疲れますから、普段の運動量より減らした方がいいですよ。」と。

この運動具店は、XEBOというのだが、店員さんが親切で、私があれこれ質問しても、面倒がらずに快く答えてくれる。時には、店員さん自身アスリートだったりして、体の使い方なんかの話で盛り上がったりする。

だから、家からちょっと遠いけど、いつもここで運動具を買うことにしている。(私は単なるお客で、利害関係ありません。)

ところで、なぜ戸外用のウオーキングシューズを買おうと思ったのか。

理由は2つある。
一つは、ジムのトレッドミルで歩くのと、戸外の道路等を歩くのでは、足の筋肉の使い方が違う様な気がしたから。

もう一つは、体の使い方(歩く時だが)について、仮説があるのだが、それを検証してみるために、戸外で歩き込む必要があると考えたから。

二番目の理由である仮説は、まだ検証ができてないので、今回は書かない。検証ができたら、紹介することもあるかもしれない。

一つ目の理由だが、私はトレッドミルでは、傾斜をつけて歩いている。坂道を登っている様な感じだ。
だから、平地を歩くのなんざ屁でもないと思っていた。

ところが、戸外で、それこそ平地を歩くと、なんとふくらはぎとか脛の辺りの筋肉が痛くなることがある。
なんとも解せないのだが、事実だ。

そこで、これは、ジムのトレッドミルだけでなく、平地を歩く鍛錬もしないと使える脚にはならないと考えたのだ。

さて、新しいシューズも買ったことだしと、早速歩いてみた。日中30、40分。夜に1時間半ほど歩いた。

日中の時は、シューズの底が、地面の状況をよく伝えるわいとか思いながら、新しいシューズの感触を楽しんでいたくらいだった。

ところが、夜のウオーキング。
足が攣った。つまり痙攣を起こした。
いやはや、このまま行き倒れになるかもと思ったくらいだ。
(ちょっと盛ってる。)

運動具店の店員さんの言葉がよぎった。
「運動量は、減らした方がいいですよ。」

んなばかな。
これくらいで……………。

おかしい。
ジムで坂道を登るようなトレーニングをしているのになぜ、こんな平地で?

しかし、現実にふくらはぎや脛の筋肉が痙攣している。
この辺りの筋肉が痙攣するということは、これらの筋肉に負担がかかっているということだ。

坂道より平地の方が負担が大きいということになる…………?
…………………

わかった。
ふくらはぎとか脛の筋肉は、足首を曲げ伸ばしする時に使う。坂道を歩くときより、平地の方が足首の曲げ伸ばしが大きいのだ。

これは直感に反する。
しかし、そうなのだ。

歩く時は、当然脚は前傾する。
この角度を30度としよう。
坂の角度を10度とする。

進むとき、後ろ足の足首の角度は30度になっている。
そして着地した時の足首の角度は、坂の角度10度だ。
この差は、20度。

平地の時は、後ろ足の足首の角度は、30度。
着地した時の足首の角度は、0度。
この差は、30度。

つまり、平地の方が、坂道より足首を動かす量が多い。

なるほど。








サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。