HYPNOSIS MIC 市場開拓の道のり:前半

ゆんでございます。
授業の動画を撮り忘れたのでこっちに残しますわよ。
むちゃくちゃ時間が有り余ってる人はこんな世界もあるのか……程度に見て頂けると幸いです。

HYPNOSIS MIC 市場開拓の道のり ということで報告します。
本日の考察議題はこちら!
・ヒプノシスマイクはどのような市場戦略をとったのか
・実態のない状態で始動したコンテンツがなぜ40000人規模の会場でライブができる巨大コンテンツになったのか
の2点

まずテーマを設定した理由は、K-POPが疎かになるくらい自分が今お熱のこのコンテンツ、なんでこんなに成長したのか?っていう疑問からです。

1. ヒプノシスマイクとは?
 端的に言うと声優がキャラクターとしてラップをするコンテンツです。
 キングレコードのEVIL LINE RECORDSが手掛けるコンテンツで、6チーム18人がラップでテリトリーバトルを繰り広げる音楽原作キャラクターラッププロジェクト。
 2017年のコンテンツ開始当初は4チーム12人構成で、2019年大阪で行われたライブで2つのチームの追加が発表されました。

2. ストーリー
 武力による戦争が根絶され、女性が覇権を握るH歴という時代が舞台となり、既存の武器がなくなった世界では、精神に干渉するマイクを通した言葉が武器となります。
 言葉が力を持つ世界で、各ディビジョン代表のMCグループはラップでテリトリーバトルを行います。
わからない用語が多すぎて何?って方に説明すると、
ディビジョン=区域、市町村のようなもの
MC=ヒップホップ界ではラッパーをMCという


3. 登場人物
①Buster Bros!!!

ラップバトルに参加するメインキャラクターは6ディビジョン18人であり、その中でもコンテンツの中心になるディビジョンがイケブクロです。
チーム名はBuster Bros!!!(バスターブロス!!!)
メンバーは萬屋を営む長男の一郎(cv.木村昴)、高校生の次男・二郎(cv.石谷春貴)、中学生の三男・三郎(cv天﨑滉平)の3人です。

②MAD TRIGGER CREW

先ほどのBuster Bros!!!と犬猿の仲なのがヨコハマ代表MTC。
メンバーはヤクザの碧棺左馬刻(cv.浅沼晋太郎)、警察官の入間銃兎(cv.駒田航)、元海軍の毒島メイソン理鶯(cv.神尾晋一郎)の3人です。
 急に難読漢字になりましたでしょ、実はヒプノシスマイクはこんなんばっかです、むしろ山田三兄弟がイレギュラーです。みんな名前読めなかったです最初は。
 今回の投稿でどこにフリガナ入れるのが適切か分からないので今入れますね、「マッドトリガークルー」「あおひつぎさまとき」「いるまじゅうと」「ぶすじまめいそんりおう」です。私の推しディビジョンです。よろしくお願いいたします(?)

③Fling Posse

3つ目はシブヤ代表Fling Posse(フリングポッセ)。きゃぴきゃぴギャル集団です。嘘ですけど。いや割と本当ですかね。
デザイナーの飴村乱数(cv.白井悠介)、小説家の夢野幻太郎(cv.斉藤壮馬)、有栖川帝統(cv.野津山幸宏)の3人がメンバーで、「あめむららむだ」「ゆめのげんたろう」「ありすがわだいす」と読みます。

④麻天狼

シブヤとバチバチなのがシンジュク代表の麻天狼(まてんろう)です。
医者の神宮寺寂雷(cv.速水奨)、ホストの伊弉冉一二三(cv.木島隆一)、会社員の観音坂独歩(cv.伊東健人)の3人。
「じんぐうじじゃくらい」「いざなみひふみ」「かんのんざかどっぽ」ですよ、急に名前の重厚感すごくないですか?

⑤Bad Ass Temple

2019年に追加が発表された2つのディビジョンのうちの1つはナゴヤ代表のこの方たち。チーム名をなんて略すのが正解か分からないけど私はでらいけと呼んでます。
僧侶の波羅夷空却(cv.葉山翔太)、ビジュアル系ミュージシャンの四十物十四(cv.榊原優希)、弁護士の天国獄(cv.竹内栄治)の3人です。
「はらいくうこう」「あいものじゅうし」「あまぐにひとや」です。

⑥どついたれ本舗

オオサカ代表はどついたれ本舗です、2019年の発表時、オオサカの会場がどよめきに包まれたこのチーム名……今となっては慣れてしまってかわいさすら感じますね。
メンバーは芸人の白膠木簓(cv.岩崎諒太)、教師の躑躅森盧笙(cv.河西健吾)、詐欺師の天谷奴零(cv.黒田崇矢)の3人で、「ぬるでささら」「つつじもりろしょう」「あまやどれい」と読みますがここは初見の時に本気で1人もフルネーム正解できなかったです。
あと突っ込みどころをオオサカに凝縮させすぎでは?

⑦The Dirty Dawg
①~④の4チームのリーダー4人で組んでいたチームでした。いろいろあって解散して現状各メンバーがリーダーとして4チームになってるんですけどね。

4. キャラクターソングCD

 コンテンツ開始後、初めて形があるものとしてリリースされたのがこのCDです。
 各キャラのソロ曲と、各チームがどういう経緯で結成されたのかを描いたドラマトラックを収録しています。

5. バトルシーズン

 その後、ラップバトルの開催が発表されてこんな感じでCDリリース。
 いくつかのバトルを勝ち抜いて準決勝に進出した4チームが戦うというストーリーです。
 上の画像は左から準決勝第一バトルのイケブクロとヨコハマ、第二バトルのシブヤとシンジュクです。一番右が決勝戦のヨコハマとシンジュクで、最終的にジュクが勝ちます。

6. 6か月連続CDリリース

 第一回ディビジョンラップバトルの後、現実ではアルバムが出たりライブがあったり新ディビジョンが追加されたりします。
 新ディビジョン追加発表後、各ディビジョンがキャラクターソングをリリースし、ナゴヤ、オオサカはチーム曲、ソロ曲、チーム結成の経緯を描くドラマトラックを収録、その他既存ディビジョンは各メンバーのソロ曲と、出生の秘密とか家族の現状とか、この2年で少しずつ情報が出ていたことに関する大きな進展を描いたドラマトラックが収録されています。
 現状、コンテンツ始動当初に比べればいろんなことがわかってきたけどわかった情報によって予想される展開とかがあってどうなのどうなのって状態なんですよね。

7. ライブ

 で、CD出してるけどライブとかしてんの?って言われるとしてますね。
会場の規模はコンテンツの規模に比例すると思うので会場も一緒にご紹介!
 まず1st LIVEの会場は池袋のサンシャインシティでした、キャパは約500人。出演者も主要キャスト6人だけで、ライブというかイベントって感じです。
 2nd LIVEは品川ステラホールで、キャパは一気に増えて約2700人。しかも関東11の映画館でライブビューイングもしていました。この時は斉藤壮馬さん以外の11人が出演していました。
 3rd LIVEはZepp Diver Cityでの開催で、会場規模は少し小さくなり約2500人。しかし国内116の映画館でライブビューイングしたので実質規模は大きくなってます。この回は浅沼晋太郎さん以外の11人が出演していました。
 バトルシーズンが終わって初めてのライブが大阪城ホールで開催された4th LIVEライブで約16000人キャパです。2Daysの開催で、国内198、台湾10の映画館でライブビューイングしました。このライブが12人そろっての初ライブでしたね、浅沼斉藤の同一人物説、不仲説、共演NG説、払拭です(全部ネタです)。ここで1日目にオオサカ、2日目にナゴヤの追加が発表されます。
 2020年3月にメットライフドームで行われる予定だったのが5th LIVEで、会場キャパは40000人、これも2Daysの予定でした。結局AbemaTVで無料配信されました。ありがたい……。

8. 原点
こんな感じで順調に規模を拡大させてきたヒプノシスマイク。
原点は何だったのか?実態がないコンテンツってどういう意味?
その答えが以下の流れです。
 2017年10月に、YouTubeに開設されたチャンネルに投稿された1つの動画が原点です。
 9月に、広告動画であるTeaserが発表されましたが、わかったことは「原作:KING RECORDS、EVIL LINE RECORDS」、「キャラクターデザイン:IDEA FACTORY、オトメイト」「シナリオ:百瀬祐一郎」「出演声優12人」「キャラクター名」の5つのみでした。
 その後、10月に投稿された動画が、当時の全メインキャストが出演する、ヒプノシスマイクDivision All Starsによる「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」です。冒頭に世界観についての説明があり、その後は登場キャラクターの紹介を兼ねた楽曲となっているため、ヒプノシスマイクの世界観を理解するのにはもってこいの曲となっています。
 この動画の公開後、10月末から各ディビジョンのメンバーのソロ曲とドラマトラックが収録されたCDが発売されます。
 つまり、このコンテンツ、ゲームでもアニメでも漫画でもなく1本の動画が原点なんです。
もの(商品)としてのスタートじゃなかったわけです。

9. メディアミックス
では、今ヒプノシスマイクがどういう状態かというとこう。

 まず、2019年にコミカライズが始まり漫画になります(右)。今は3つの漫画で同時進行でいろんな時間軸のメンバーの話を展開中です。
 また2019年は舞台も始まって、次で4作目になります(中央)。
 最初の1回目は「このコンテンツは声優がラップすっからええねん舞台俳優が歌って踊ったらそれはもうヒプマイじゃないわい!」て感じでかなり炎上したんですよ。実は順風満帆じゃなかったんです。ですが俳優さんたちがその事実を理解したうえでかなり努力して世界観を作り上げたので、クオリティが高すぎて2回目にはもうチケットが全然取れない人気舞台になったんですよ……!
 そしてCDを出すコンテンツによくあるのが楽曲を使った音ゲーで、ヒプマイも例に漏れず2020年3月にゲーム化しました。ダウンロード数もなかなかですわよ。
 そして2020年10月にはついにアニメ化、コンテンツ始動から3年たってようやくキャラクターが動くところを見ましたね(左)。
まとめるとこんな感じです。

コミカライズ「ヒプノシスマイク-Before The Battle- Dawn of Divisions」
      「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- side B.B&M.T.C+」
      「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- side F.P&M+」
      「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- side D.H&B.A.T+」
舞台「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』 Rule the Stage」
スマートフォン向けアプリゲーム「ヒプノシスマイク-Alternative Rap Battle-」
テレビアニメ「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』 Rhyme Anima」

 こんな感じで、規模も大きくなりコンテンツとして大きなポテンシャルを持ったヒプマイはいろんなところに満を持して拡大しています。

10. ヒプノシスマイクの特徴
ここまでの紹介を通して考えられるヒプノシスマイクの特徴は以下の3点です。
①声優がキャラクターを通してラップをするコンテンツ
 従来の声優がキャラクターを通して楽曲を発表するコンテンツは、ポップス、ロック等ジャンルは多少違うが、ヒップホップの中のラップを扱うコンテンツはなかった。
②ラップでバトルを行うストーリー展開
 従来の男性声優によるコンテンツの多くは、アイドルの設定が多く、ストーリーもトップアイドルを目指す流れのものが多かった。
③実態がない状態でのコンテンツ始動
 通常、このようなコンテンツはゲームやアニメが原作となり、CDの発売やアニメ化、舞台化などのメディアミックスを行うことが多い。

競合コンテンツの紹介をしながら比較して、本当にこれがヒプノシスマイクの特徴といえるのかを検証していきます。


前半戦はここまで!前半なのに情報量多すぎません?正直に言うとこれでも情報量削った方なんですよ、本当はもっと語れてしまうけど細かすぎてキリがないので……。
後半の議題の検証に必要そうな情報ってところを意識して削りました。
後半戦はマーケティングの観点からヒプノシスマイクを考察いたします!

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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