子どもが本音を出せるクラス

かつて担任した自閉傾向のA君は、しょっちゅう本音を爆発させて「しんどさ」や「空腹感」を出し、ともだちに噛みついたりしていました。ご両親や周りの保護者からも激しい苦情が寄せられていました。

特別支援担当の先輩から「みんなのしんどさや、空腹感を代わりに大きな声でいってくれてるから、みんなほっとしてるね」と言われ、はっとしました。荒れていたクラスがどんどん良くなっていた2学期後半だったので、正直、A君に困ってばかり感じていた自分がいました。しかし、先輩の指導で、「私と、Aくんの間をみんなが調整してくれていたこと」にも気付かされました。(噛みつかれた子が、親に「大丈夫。Aくん悪くないから」とも言ってくれていたのです)

それからは、子どもたちの表情や声のトーン、姿勢などから子どもたちの気持ちを感じて、「今日、体育がんばったから、おなかすいたなあ。早めに終わろっかあ」とか、「テストがんばったな。5時間目は、学活に変えて、外で自由に遊ぶか?」と家族のようなほっとする対話を心がけていきました。年度末には、子ども・保護者も「クラス替えしないでほしい・卒業までこのクラスでいきたい」と嬉しい言葉をいただきました。

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