劇場版名探偵コナン『時計じかけの摩天楼』感想(DVD視聴感想)

※注意※
 ※多少作品のネタバレを含みます。
  未視聴の方が読んでもそんなに影響ないと思いますが、ネタバレを避けたい方は
  一応、読まないことをお勧めします。

【前置き】

つい先日、名探偵コナンの劇場最新作『黒鉄の魚影』(以下、魚影)を見てきた。
(なお、記載している今は2023年(令和5年)の10月である。)
魚影は5月のGWに公開して、秋になってもまだ上映している劇場があるぐらいの大ヒットで歴代最高の興行収入を叩きだしている。
約一カ月後(11月)にはBD/DVDが発売されるのだが劇場の大きなスクリーンと大音量で見たかったので、見納めの2回目として見てきた。

魚影は面白かった。
自分の好きな灰原哀がメインのストーリーということもあるが、アクションシーンとシナリオパートが交互にバランスよく配分されていてテンポも良くてすっと見れる。
素晴らしかった。

思い出せば、コナンは学生当時大好きだった。(今も好きだが、ずっと好きで追いかけてなかったという意味で過去形にした。)
映画は特に、第一作目の『時計じかけの摩天楼』を親に「見たい見たい」とせびって見に行ったのをいまだに覚えてる。
映画館が家からは電車で1時間程かかる場所にあり、当時はまだ一人でそこまでの遠出は出来なかった頃。
その内近所のレンタルビデオ屋に入荷するのだろうけれど、TVシリーズ見てると流れてくる劇場版の予告を見てたら、見たくて見たくて待てなかったのだ。
それで公開してすぐに見に行った。当時自分の様に「見たい!」という友達が周りにいなかったので親に頼んで親と見に行った。

凄く良かったし面白かったのを覚えている。

なのでまた見たくなってDVDをレンタルしてきた。
サブスクサービスで見れる作品はサブスクで見るため、DVDレンタルも久々だ。(尚、この作品は自分が入っているサブスクサービスでは見れなかった。)

【本題・感想】

早速見てみた。26年ぶりだ。

見たら、面白かった。
これ、凄いことだと思う。
20年以上前の作品や子供時代に好きだった作品だと、今見直すと最後まで見れない作品も多いが、これは楽しめた。

ただ、先日劇場で見た魚影(現時点での最新作)と比べると、絵が古い。
話のスケールも小さい。
アクションシーンとかの迫力も今時の作品に比べるとショボい。
そういう意味では“昔の作品”感がある。

けど、新一(コナン)と蘭のラブストーリーを終盤のメインに持ってきた展開は凄く良い。最後の“赤か、それとも青か”の二択のシーン。
ラッキーカラーの赤を選んで切断するのか、それともラッキーカラーは残して違う色(青)を切るのか
『どっちも有り得るな』と思ったが、選んだ方を選んだ理由が最後に明かされるが『あー、成る程』となる感じ。上手いと思った。

また、劇中で名探偵コナンのメインテーマ(歌付き)が流れるシーン。このシーン、1997年当時、劇場で流れて初めて聞き、感動した覚えがあるのだが、今見返すと、コナンがアクションで大活躍するシーンではないところで流れてくる。
それが良い。ストーリーで売っている感とでも言うのだろうか。今ほどキャラを売りにしていないのだろう。

あとは、今だとこの話作れないだろうなぁ、、、とかも思う。
今だと18歳未満の未成年は深夜の映画を見れないし。
作中で使われたり登場する、公衆電話ボックスや、昔の電車(JRの205系がベースだろう)、携帯電話(ガラケー)などが時代を感じさせる。四半世紀も経つと変わるもんだなぁ。

最後は、エンディングの曲(Happy Birthday)。これも凄く良い。
当時の子供向けアニメ映画にしては珍しい大人っぽい曲だ。

コナン映画は今も昔も良いということが良く分かった。

【2023年10月28日】