強めのパーマに挑戦する事は誰かを幸せにするくらい難しい

先日、パーマをかけました。

ここ数年ずーっとパーマかけてたんだけど、転職を機にパーマを辞めました。前職の営業会社の時は「パーマをかけた営業マン最強説」を提唱し、部下にパーマを強要するほどのパワハラをしていたのでなかなかパーマを辞められなかった。

で、転職して直毛に戻して半年が経ったんだけど。


なんかもう、うざいの。

俺の髪って短くすると立っちゃうから、短髪にはできないの。だから割と長めにしとかないといけないんだけど、直毛で長いともうそれはそれはうざい。

なんで、先日ついにパーマンに戻ることを決意した。



で、美容室行ったんだけどさ

ご存知の通り高校の時パーマかけて失敗してしばらくもずくと呼ばれたことがあってから俺は強めのパーマは絶対にしてこなかった。

忘れもしない、数ヶ月にわたり計画したドッキリ企画の当日にパーマをミスるという痛恨の極み。


あれ以来、パーマはかけるけど絶対に強めのパーマはしてこなかったわけ。


あれから11年がたった。



今回、勇気を出して言いました。

「パーマ。強めで。」

ラーメン頼むときのオーダーみたいな感じで。

パーマ増し増し的な。

言った。




言ったは良いものの、どこか心の奥底では止めて欲しい自分もいた。「多分今の長さなら少しゆるい感じの方がいい気もしますけどねぇ〜」みたいな美容師の言葉に期待する自分がいた。

止めてくれ。俺の強めのパーマを止めてくれ。誰でもいい。誰か、助けてくれ!!



「畏まりました。」


そんな希望も虚しく、俺の冒険を美容師は優しく受け入れた。もう逃げられない。

道は定められた。

強めパーマから、逃げられない。






3時間後

俺の髪は強めのパーマになった。

思ってるよりも、強めのパーマになった。

鳥の巣みたいなのが頭に乗ってた。

嘘だ。嘘だ。





そこからの記憶はない。

気付いたら俺は家のシャワーで髪を洗っていた。

まるで人を殺した奴が手を洗うときみたいに、俺は必死に髪にこびりついたパーマ液を洗い流していた。頭皮から血も出てたと思う。


何時間洗ったのだろう。

もはやなぜ髪を洗っているかもわからない。

時折見える前髪がクルンクルンしているのを見ては記憶を失い髪を洗い、また前髪クルンクルンを見て記憶を失って髪を洗う。

そんな時間が永遠に続いた。






気付くと俺は眠っていた。

頭がジンジンと痛む。きっと眠りすぎたのだろう。そんなことを思いながら洗面台の鏡で自身の姿を見て、ハッとする。





超いい感じのパーマがかかってる。



その瞬間、すべての記憶がフラッシュバックし俺は強めのパーマをちょい強めの良さげパーマまで調整できたことを思い出した。

やった!俺は勝ったんだ!

こんにちわ!新しい自分!

バイバイ!俺の頭にいた鳥達




そんなこんなで俺的には今回のパーマは割と気に入ってるんだけど、昨日ゆちゅと飲みに行くとき、会ってから5分経っても髪のことなにも言われないから、自分から言ったの。

「俺、今回ちょっと強めにパーマかけたんよねー」



したらゆちゅ


「あー。後ろから見たらパーマかかってんな。お前気に入ってんの?」





そっからまた、記憶がない。