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トヨタプリウス ~日経新聞 こころの玉手箱風エッセイ~

 土日祝はエッセイ風の記事を投稿することにしまして、本日も昨日に引き続き、日経新聞「明日への話題」風で19字×35行(紙面上だと縦書き)を意識した文量のテキストをお届けします。

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住んでいるのが群馬県前橋市と、一家に一台どころか一人に一台が通常の、日本有数のクルマ社会であるため、当然車を持っている。

こちらに越してきてから買ったのが、トヨタプリウスである。2013年製造の3代目で、日本で売れた車上位に入るはずである。クルマに関しては希少性のあるものを買うと部品がすぐに調達できないといったことがあるので、メジャーなものが良いと考えた。実際、親戚はフォルクスワーゲンを購入し、修理時の部品の調達に若干苦労しているようであるが、プリウスは、車庫入れの際にサイドミラーをしっかり破損した際でも部品はまもなく取り寄せられ、すぐに直った。

残念なことにこの3代目プリウスは全国あちこちで、感覚的には毎月と言ってもいいぐらいどこかの店に突進している。池袋での悲しい事故もこの車種だった。

たしかに、この車を初めて運転したときは、機械を操作している感が無く、動かせる電化製品ではないかと感じた。事実、シフトレバーは物理的に車の機構に作用するのではなく、電気信号を送るスイッチとしての役割を果たしている。そのため、シフトレバーの位置にモノを置ける空間が生まれて、その点で便利ではある。しかし、身体操作感がかなり失われており、この感覚は、車という重厚なものを運転するには、失ってはならないもののように感じる。

そういった具合であるが、ハイブリッドカーなので燃費はまあまあ良いほうだし、四駆ではないが雪の山道であろうと問題なく走る。唯一、2014年2月の大雪の中、長野の白樺湖方面へ向かっていたときに登り切れないかということがあったが、なんとか脱した。そういえば、その帰りに御代田町を通った際に側溝にはまり抜け出せなくなったところを、通りがかりの人に助けてもらった。その節はありがとうございました。

年にだいたい1万キロくらい走るので、いま83,500kmといったところである。こどもも大きくなってきたので、別の相応のクルマをと思わないでもないが、いましばらくは乗り続けると思う。

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