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俺の価値は俺が知ってりゃいんだぜの巻

小学生の時、夏休みの宿題で
貯金箱を作ってこいといった
自由研究の次にめんどくさい宿題が
あったんじゃないでしょうか。
作ってきた貯金箱をコンクールに
応募するといったアレの事です。

僕の出席番号の次に位置していた
ある女子は、この無理難題な宿題に
貯金箱
×
当時流行した立ち上がりレッサーパンダの風太くん
という完璧なアンサーを返してきました。
風太くんの愛らしい風貌を粘土と絵具で表現し、
上から硬貨を入れるとお尻の重さで
風太くんが立ち上がるというものでした。

課題提出の時にも教室の後ろにある
ロッカーに各作品が飾られた時にも
このレッサー貯金箱・風太は
特に話題にはなりませんでした。

月日が流れ、帰りの会で
先生がこんな事を言いました。
「レッサー貯金箱・風太が入選した」
遥か昔の事なので佳作だったのか
傑作だったのかは思い出せませんが、
このニュースはクラスメイト達の
古参アピール合戦のこけら落としとなりました。
クラスメイトは我先にと
「俺最初からそうなると思ってた!」
「レッサー貯金箱・風太すげーもんな!」
「今日の夜ご飯何かなぁ」
僕は子供ながらにみんな
最初何も言ってなかったじゃんって
思った気がします。

日本の詩人である
草野 心平さんは福島県出身で
蛙を題材とした詩を多く残したため、
「蛙の詩人」と呼ばれています。
彼が有名になったのは
世界で最も短い詩といわれる詩を
残したからです。
作品名は【冬眠】内容は「・」だけ。

僕は正直になんじゃそりゃ
と思いました。
それと同時になんじゃそりゃ
って思う事を大切にしたいと思いました。
本当にみんなこの詩について
理解した上で言ってるのかい?
周りがすごいって言ってるから
とりあえず同調してるんじゃないのかい?って。

草野 心平さんの【冬眠】はもちろん
素晴らしい作品であるのでしょう。
だけど僕はカムチャツカの若者が
きりんの夢を見ていたり、
みんな違ってみんな良いって
言ってくれたり、みつをって文字が
最後にある詩の方が好きなんです。

僕は1度しかない人生
もっと自分はこう思うんだって
主張して良いと思うんです。
周りに自分の意見を流されるなんて
きっと物凄く寂しい事です。

自分を信じてあげれるのは自分だけです。
俺の価値は俺が知ってりゃいんだぜってやつです。

僕もこのnoteを書いている途中に
何だか子供の頃の夢が叶えられるような
気がしてきました。
「Hey,siri 近くのNASAはどこ?」

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