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23.干される

ヒジュラ暦1438.08.23(20170519)

毎日、よく晴れている。最低気温が30℃、最高気温が45℃、湿度5%
以前にも書いたけど、「干し〇〇」を作るのに、ちょうどいい天気になってきた。日本なら天日干しで2,3日なんてものは、こちらなら1日で同じぐらい乾燥する気がする。

先日、自家製干しぶどうを作ってみた。レーズンだ。ただ、ぶどうを干せばいいのかなと思っていたが、調べてみるとそうではない。種無しぶどうで作ったが、ぶどうを半分に切ってみると、筋みたいなものがあって、それを取らなければならない。せっせと筋を取った後、それを午後から2階のベランダから吊り下げる。夕方には水分が抜けた干しブドウができあがった。早速食べてみる。

もうね~、買ったのと同じ(笑)別段、手作りがおいしいという感じはない。その割には手間はかかった。何でも手作りがおいしいというわけではない。

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ある日、窓ガラスを掃除しようと、ベランダに出た。こちらでは窓にすぐ砂が付着する。この窓は片方は固定されていて動かないので、窓を完全に閉めた状態にしないと全体が拭けない。そんなことをなんとなく考えながら、部屋の外から窓をジャーっと勢いよく閉めた。カチン。

オートロック完了

一人暮らしの自宅で、誰も家の中にいないはずなのに、なぜか締め出される。一人密室トリック。休日の昼下がり、40℃を超える日中、外を歩く人はいない。私、半袖、短パン+雑巾@2階のベランダ、直射日光降り注ぐ。

このままいくと「干しY田」になるな~、なんて冗談を考えられるのもほんの数分。体からどんどん水分が抜けている。なんか頭も重くなってきたような気がする…基本、私は雰囲気で病気になるタイプ。もう、この状況に置かれた時点で熱中症になっている。

なんとかしないと、ほんとに干からびてしまう。考えられる解決法は3つ。

①大声で助けを求める。Help!と言うしかない。ただ、この状況をご近所の外国人に見られるのは恥ずかしい。

②2階のベランダからガーレージの屋根に飛び降りる。いつも、ネコが寝そべっているガレージの屋根に飛び降りる。一人で自己解決できるかもしれないが、ネコが歩いてたわむガレージに約70キロの私が飛び降りると…

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③ガラスを割って、家に侵入。後で管理事務所に文句言われるだろうな。それに部屋の中にガラスが飛び散る

本当なら30分ぐらい熟慮したいけど、考えている間にも体がじりじり焼けている感じがする。おそらく、この先、脱水症状で判断力が鈍る時が来るだろう。そう思い、5分で答えを出すと決めた。

②だ。何とか自分だけでこの問題を解決してしまいたい。問題はガレージの強度。間違いなくしっかりできてはいない。うまいこと、頑丈なところを伝っていくしかない。ガレージの屋根に下りたとして、その先はどうしよう。地面までは2メートル以上はあるだろう。でも、行くしかない。ガレージの屋根に下りた途端、屋根が崩れたらいやだなぁ。

腕でベランダの柵に体重を残しつつ、ゆっくりとガレージの屋根の上に置いた足に体重を移していく。幸い、崩れなかった。そのまま、最も頑丈であろう鉄柱の部分に移動。半径5センチの鉄柱に両足を置いた。

なんとかガレージ崩壊という最悪のシナリオは免れた。次の問題は2メートルほどの高さから、どうやって地上に降りるかだ。大けがとかはしないだろうけど、小けがはしそうだ。できれば、無傷で降りたいという気持ちがある。

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細い鉄柱に両足をのせて、じっとしているのも簡単ではない。足がプルプルしてきた。さぁどうしよう(続く

いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!