汚く作ってやりなおせ

汚く作ってやりなおせ」ってメイカー界隈の名言あったよなと思って調べるも見つからず。
あれれ?って思ったので、SNSで聞いてみた。
quick and dirty prototype のことでは?
と教えてもらった。

それを勝手に脳内で「汚く作ってやりなおせ」って翻訳してたのかもしれない。
ともかく何かを創るときは、まずは「汚く作ってやりなおせ」が良い。

汚くてもいいので、まずは作ってみて、それからあれこれブラッシュアップするとよい。

たとえば「ゲームづくり」を教えている現場を見てると、これが案外できない。

すごいの作ろうとして、延々と議論して、準備して、はては、まず勉強してからじゃないと、とか言い出す。
経験則的に「まず勉強してから」と言う学生は、勉強しない。「それ、ただの先延ばしだよね?」と指摘して、そうだなと気づいても、パッと手を動かすことには抵抗があるみたいだ。

「汚く作る」以前に、そもそも「作った」経験が少ないと、作ったモノに対する批評も下手なのだ。
頭でっかちで、自分の気に入らないところばかり言うタイプもいる。批評ではなく、たんに好みなのだ。
喜劇に対して泣けない、といったないものねだりをしてしまう。
これが、自分の作るモノに向けられると、あっという間に手が動かなくなる。
プライドが高くて動けない、ってやつだ。
失敗したり、低い評価を受けることが耐えられないタイプの者もいる。

いやあ、だから「汚く作れ」なんだけど。

プロトタイプを見せ合うときに、いつも言うことがある。
プロトタイプは赤ん坊だからな。赤ん坊に「歩けないからダメ」「算数できないからダメ」って言わないだろ? これがない、ここがダメとか言うんでなくて、みんなで育てていこうという気持ちで見ること

これが、できると、場の空気が良くなる。

机上の空論で、自分が用いる理屈の内側でやっていると、整合性は取れるが、現実的な面白みは生まれにくい。
「こんなことどうやって思いつくんだ」って思わせるアイデアは、乱暴な現場の偶然性がきっかけになって生まれる。

作っていくなかで、アイデアとヒントがそのつど生成し変化していくことで、どんどん面白くなっていく体験は、やってみないとなかなか判らない。

「汚く作ってやりなおせ」のスピリッツができると、やりなおすのが前提で、しかも汚く作るから、良い子のアイデアじゃなく、破天荒なアイデアが生まれるようになる。

だから、ひとまず授業なり講座なりで、全員で、作品を汚くつくっちゃうのだ。
90分なら、90分で、えいやっ!と作ってみる。
現場で、制限時間ありで、講師が脱線しないよう全体を導いて進行させてしまえば、ともかく作るしかなくなる。
とにかく「汚くつくってやりなおせ」を体験させて、その楽しさを知ってもらう。

関連記事。


2019/07/16修正
告知が古いものだったので削った。
関連記事を入れた。
追記(表現道場マガジン)した。

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