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大熱波ラジオ7:すべての人が歪んで

こんちにはこんばんはもしくはおはよう。おひさしぶりです。テキスト版の大熱波ラジオ、第8回目です。

大熱波記念日から2日遅れ。
のんびりペースですが、まあ、すみません。のんびりと。みなさんの質問意見感想などおたより(ツイッター#大熱波ラジオで)がいくつかあれば、シーズン毎ぐらいにやりたいです。
(いま「表現道場マガジン」参加者じゃないと、大熱波ラジオ全文が読めないのもハードルが高すぎるので、近いうちにどうにかしようと思います。今回はフルオープンで)

今回のおたより。

「BAROQUE」のテーマのひとつは「多様性」ですから、と言っちゃうと急に硬直しちゃうけど、なにしろ副題が「歪んだ妄想」で、「すべての人が歪んで」おり、それを受け入れて多様に生きていくんだよ、というのが、もう作者がこんなふうに作品のテーマをまとめていいのかっていうぐらいベタにまとめると、そういうゲームなわけです。
とはいえ1998年5月21日リリースのゲームで、開発期間も数年かかってるので、設定などを考えていたタイミングを考えると、LGBTといった言葉そのものはまだ知らなかったはず。

池上桃子『 「LGBT」という現象-失われた主体性、カテゴリーが見えなくしたもの-』のなかの、新聞に「LGBT」が登場する頻度の調査によると

「LGBT」は 2011 年頃から徐々に使われ始め、2013 年からは現在 に至るまで年を重ねるごとにほぼ倍に数を伸ばしてきていることがわかる。「LGBT」はこ こ数年で急速に日本社会に広まった言葉なのである。

ということなので、BAROQUE開発時期には、「LGBT」という言葉は知らなかったのではないか。なので、いま「LGBT」という言葉から受け取るイメージを意識していたかどうかと問われれば、こころもとない。

大熱波ラジオ第1回目でも話しましたが、『BAROQUE』は、金子修介監督1988年の映画『1999年の夏休み』(深津絵里デビュー作)に影響を受けています。

未来であった1999年を舞台に、四人の少年のみが登場する映画で、その四人の少年を演じているのは少女たち、というツイストしたジェンダーが美しく描かれる映画。

セリフのトーンや、人工的な閉鎖空間など、影響は測り知れないのですが、なによりも、1999年の夏休みの「ツイストした美しさ」は、まさにBAROQUEの根幹的な部分に突き刺さっています。

というわけで、LGBTという言葉はまだ知らなかっただろうから、直接的に意識したわけではないけれど、振り返ってみれば、そこに通じるテーマに導かれながら作ってはいたわけです。

ツイッター#大熱波ラジオで、おたよりお待ちしております。では、また。


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