ものを作る人は3回読む
ものを作る人は3回読む。
遊びにきた人は、ジェットコースターを1度のって、楽しんで、楽しかったーといって次へ向かう。
でも、ものづくりをするひとは、2度のる。分析する。(何度のっても、わーーーって楽しめる人は、ぎゃくにとても幸せな人で、いくらでも存分に楽しんでほしい)
そして3度のる。何度も乗って、なぜ楽しかったのか、どういう仕組になっているのか、どういう構成になっているのか、を分析する。
これはオモテナシを受けて無邪気に楽しんでいる感覚とはぜんぜん違う楽しみだ。
製作者と対話しているような、製作者の頭の中をのぞいているような気持ちだ。ぼくは、この感覚が大好きだ。
一時期、インタビューの仕事をたくさんやっていたのだが、最近はあまりやっていない。大好きな作品を作った人に会うよりも、「ぼくと会う時間があったら新作をつくってほしい!」と思ってしまう気持ちのほうが強くなったからだ。
本人に聞くよりも、作品を通じて対話するほうが好きなのだ。
おもしろかった本は3回よむ。
1回めはおもしろく、作者にのせられてよむ。
2回目は、少し冷静に、作者がどういう手をつかって自分をのせたのか。どう上手いのか。テクニックを分析吸収する。
3回めは悪いところにも目がむく。おもしろい本は、同時にダメなところをたくさん持っている。そのダメなところ、うまくないところ、があるからこそいいのだ、たんなる優等生じゃないから心にひっかかるのだ。という愛でるような視点でよむ。
おもしろい!と思っているうちは、自分がつくるときに応用できない。おもしろいの向こう側をのぞきこむ必要がある。
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