「ファイアフライ通り」モテる人生とモテない人生、どちらが幸せなのか。

◆「朝日新聞テリング」に、Netflix「ファイアフライ通り」のレビューを書いたよー。

1970年、1974年、1983年、2003年、そして2005年と、複数の時を激しく行き来するスタイルが凄いので、そこを中心に。

◆第1話の大胆な時間飛翔のシーン

すぐに少女時代に切り替わる。母親に置き去りにされて、おばあちゃんの家に戻ってきた10歳の少女タリー。
「ママなんて大嫌い」と叫びながら、部屋に逃げ込み、乱暴にドアを閉める。
カットを変えることなく、そのドアが開く。出てくるのは14歳になったタリーだ。

で思い出したのは、サム・ライミ監督の『ダークマン』の、驚愕しているキャラクターの背景だけが入れ替わって数年が経過している演出。公開当時(1991年)に観たのに、いまだにこのシーンや水飲み鳥のシーンを憶えている。
とか書きつつ、はっきり?だろうか。水飲み鳥が起爆スイッチになっていて、その赤い鼻先のアップになる、みたいな記憶だけど、違ってるかも。

◆「ファイアフライ通り」、「結婚は幸せになるためじゃなくて、不幸を分かち合うためよ」「あなたは孤独じゃない。わたしがずっと一緒にいるんだから」みたいな名台詞が多いので、そのあたりを紹介しながら、ふたりの結婚や恋愛や友情がどのように描かれるかってのを軸に紹介する手もあったなー。タイトルはそのほうがつけやすそう(記事のタイトルは編集者さんがつけているのです)。

◆原作の日本語訳がでてないので原書で調べたんだけど、原作は時系列順に並んでてドラマ化するときに時系列をシャッフルしてるのだった! すげー。

◆「シカゴ7裁判」が1968年。「ファイアフライ通り」で母親がデモに参加して娘を置き去りにするのが1970年。
時代順、地域別に、映像作品リストを並べて、近い年代や近い地域の作品を観比べるのはおもしろそう。

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