いいとこ取り
いいとこ取りばかりしたからといって、いいものができるとは限らない
いいと言われること、思うことは全部取り入れたくなる。
あれがいいと聞けば取り入れ、これがいいと思えば取り入れる。
キリがない。
あれもこれも取り入れて一体何がしたいんだ。どうなりたいんだ。
自分以外の何かになりたくてやっているのか。
本当の自分ってやつになりたくてやっているのか。
昔、あるホラー系の漫画で読んだ話を思い出した。
自分の姿や顔に不満がある女の子が、欲しいと思った相手の部分を手に入れることができる。(交換というものだったかな)最初は目、鼻、口と部分的なものから。肌の色、髪の質、手足の長さなど、どんどん交換していった。交換は一度ではなく、何度も何度も気にいるまで交換していっていた。最後には性格まで交換してしまったんだったかな。
そういう漫画や本ばかり読んでいたので、何の漫画だったかはうろ覚えだから、もしかすると、いくつかの似たような系統の話が混じっているかもしれない。
そこまで変えてしまうと、それは一体誰なんだということになる。
それを読んだ時に思ったのが、人の欲望にはキリがないんだなってことと、自分が持っているものよりも、誰かが持っているものの方がいいもののように見えるんだなってこと。
そうやって、いつまで経っても満足できないまま永遠と生きていくのかな、とも思った。
実際には交換ということはできないけれど、自分の思う理想に近づけようとする気持ちはある。
漫画の女の子は、今の自分全てに不満があったから、全てを変えてしまって、別人になってしまった。
別人になりたいというほど変わりたいという気持ちは、今はない。それを読んだ当時は多分、別人になりたいという気持ちがあった気がする。
でも誰かと交換してまで変わりたいとまでは思ってなかった。
整形を繰り返す人は、この漫画の女の子みたいなものだな、と思った記憶がある。
本人が満足しない限り終わりはないのだ。
結局は、ここなんだなと思う。
本人、自分が満足すればいいだけのこと。
そのままの自分でいい、とか、そのままの自分を愛しましょう、という考えが増えてきたのも分かる気がする。
今あるものに感謝しましょうというのも同じことかな。
いいとこ取りをする前に、自分が持っているものを再確認しよう。
案外自分もいいとこあるかも。
読んでいただき、ありがとうございました。
良き日でありますように。
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